前回10月25日に続き、日経新聞に掲載されていた「やさしい経済学」名古屋商科大学教授、澤谷百合子先生のコラムの紹介・引用(一部)をいたします。

今回はサービスインターフェースについて解説します。

ICカード乗車券のように、新しいインターフェースを導入することで企業のバウンダリー(境界)が変化し、顧客との新しい関係を創り出します。

 

株を購入する場合、以前は証券会社に行って口座を開設した後、セミナーに参加したり、カウンターで相談しながら購入していました。ネット証券の登場は企業と顧客のインターフェースを根本的に変えました。

口座開設のために証券会社に行く必要がなくなり、ネット上で手続きを完結できるようになりました。

 

ネット証券のサイトにはオンラインセミナーやレポートが豊富に用意され、必要な知識は顧客が自ら身につけます。従来のように証券会社が一方的に提供する投資情報を基に顧客が売買する形態から、ネット上の公開情報などを基に顧客が主体的に判断して投資するようになったのです。

 

このようにネット証券は単なる売買取引のオンライン化にとどまらず、投資判断の重心が「証券会社の推奨」から「顧客自身の判断」へと移行することを促しました。これをサービスイノベーションの観点から捉えると、投資情報が証券会社内部から証券会社のバウンダリーを超えて顧客との共有空間に移動した、言うことです。企業のバウンダリーが変化することによって、これまで主に企業内で行われていた作業が「顧客との共創活動」に変わったのです。

 

こうした移行を実現するのがサービスインターフェースです。ネット証券以外にも、宅配便のトラッキング(追跡)情報が顧客に開放され、顧客が自ら荷物の配達状況を確認できるサービスや、電話が主だったレストランや理美容店の予約も、空き時間などの情報が共有され、顧客自ら詳細に設定できるネット予約サービスが広がってきました。

 

(一部略)

 

顧客とのインタラクション情を蓄積・分析し、新しいサービス概念を得るための重要な資源になります。

サービスインターフェースは、顧客との価値共創を促し、経験価値向上のための要になるのです。

私も証券会社へ行くのが嫌でネット証券が出来てから株式投資を検討しはじめましたのでネット証券の事例は、なるほどと感じさせられるとともにインターフェースとは境界面や接点という意味で、サービスインターフェースは「顧客との共創活動」を促すものであることを認識させられました。