「失敗の本質」を読んでいて感じたことを書いていますが、読み終わって先ず「戦略」って何だろうか、ということです。
そこで、いろいろと調べてみて解ったのは戦略とは、目的達成に向けて大局的・長期的な視点で持てる能力の総合的な運用と言えるのではないだろうか、ということは解りました。
「戦略」ということに関係してきますが、「失敗の本質」の失敗の事例研究として挙げられているノモンハン事件、ミッドウェー作戦、ガダルカナル作戦、インパール作戦、レイテ海戦、沖縄戦の6つに共通している都合のよい解釈と言うか主観的な見方をしていますが、日米戦に関しても同じ見方の判断に基づいています。
「失敗の本質」より引用
日米開戦直前の1941年11月15日(真珠湾攻撃は同年12月8日)に至っても、その戦争終結の論理は次のようなものであった。
すみやかに極東における米英蘭の根拠を覆滅して自存自衛を確立するとともに、さらに積極的措置により蔣政権の屈伏を促進し、独伊と提携してまず英の屈伏をはかり、米の継戦意思を喪失せしむるに勉む
(対米英蘭戦争終末促進に関する腹案)
という内容で、これを見ると日本にとって都合のよい見方と言うか英国が屈伏すれば米国は継戦意思を失うので戦争は終結するという見方をしています。
英国が屈伏するという見方はドイツが勝利することを前提にしているようですが、この判断の根拠はどこから出てきたのでしょうか、ヨーロッパではドイツが英本土上陸に際し制空権確保のための航空戦(バトルオブブリテン)が1940年7月~1941年5月まで行われるも制空権確保ならず、ドイツは英上陸作戦を変更し1941年6月22日にソ連に侵攻しています。
1941年11月時点で、このような情勢を日本は知らなかったはずはないと思うのですが都合の悪いことは無視して、よいことだけを前提にした主観的な見方をしているのは対米英蘭戦争終末促進に関する腹案からも窺えるのではないでしょうか。
この主観的な見方というものは、失敗の事例にも出てきますので次回は、そのところを見ていきます。