“外知恵をカタチに”というテーマでソーシャル・ビジネスから協働・共創という視点で徳島県勝浦郡上勝町のつまもの事業「株式会社いろどり」を4月19日から取り上げています。

葉っぱというモノがどのようなプロセスを経てコトとしてのつまものという価値を生んでいくのか、という知の結びつきについて、つまものビジネスの解釈編として「イノベーションの知恵」より紹介・引用いたします。

以下、「イノベーションの知恵」(野中郁次郎・勝見 明)より

一見関係ないモノを結びつけ、新たな知を生む「知のエコシステム」

わたしたちを取り巻く環境には多様な知が埋め込まれており、それは「潜在的な知の貯水池」です。
その環境から知を取り込み、また放出していくなかで、一見関係のないものがジグソーパズルのように結びつき、新たな知が生まれていく循環を「知のエコシステム(生態系)」と呼びます。

横石氏が始めた彩の事業も大阪・難波の料理店での気づきから始まり、地域づくりに向け、知のエコシステムを生み出していったプロセスにほかなりません。

葉っぱ自体はモノであり、ゴミにもなりうるものです。
生産者たちは横石氏の料亭通いで得たノウハウ(形式知)だけでなく、自らつまものが使われる現場を経験し、料理人の技(暗黙知)に触れ、触発されて自分たちが蓄えた豊かな山の経験地(暗黙知)を投じました。

その結果、葉っぱが脇役として料理を引き立てるコトが生まれたとき、葉っぱはお金に変わりました。
その意味でエコシステムとは、多様な知が結びついてコトが生まれるコトづくりの循環プロセスともいえます。

上勝町では彩をめぐってはさまざまなコトが生まれます。
料理を引き立てる脇役は必要なときに必要なものが必要なだけ用意されなければなりません。
生産者は情報システムにより提供される情報や自身で察知した情報などをもとに、誰がどんなときどんなつまものを使うかという場面(=コト)を想定し、最適な出荷のタイミングを読んで仮説(=コト)を立てます。

売り上げの結果は経済的な収入だけでなく、順位で評価されるコトでクリエイティブな欲求が刺激され、生きがい(=コト)が生まれます。
横石氏は地域づくりを単にモノの次元ではなく、コトづくりとしてとらえました。

しかも、単に葉っぱをつまものとしてお金に変えるだけなら単発のイノベーションで終わったかもしれませんが、それをシステム化し、地域としての知の創造システムをつくり上げたところが、まさにイノベーションであり、そこに葉っぱというモノしか見ない地域との大きな違いがあるのです。

上記は「イノベーションの知恵」(野中郁次郎・勝見 明)より引用いたしました。

葉っぱというモノが料理を引き立てるつまものになるには、どんなコトが求められるのかという問題意識が備わっていなければ知の結びつきというシステムが機能しなかったように思います。

つまものを通しての新規ビジネス創出から地域活性化と生きがいづくり、はコトという知のつながり新たな知を創りだしたと言えるのではないでしょうか。

いろんなコトという暗黙知は生活者と「外知恵」の関係をイメージさせるように感じます。

今日は以上です。