金曜日は“外知恵をカタチに”というテーマで去年12月は旭山動物園のことを3回に亘って取り上げました、さて今年は何を取り上げようかなと考えてみたものの「外知恵」という言葉の曖昧さが拭えない感じがありました。

外知恵とは、モノゴトに対し意外性のある見方や問いかけとしてのトリガー(引き金)と定義していますが、もう少しスッキリとした表現が出来れば、このテーマの記事も書き易いのではと思いながら年末から考えて来ましたがコレというものが思い浮かびませんでした。
ところが、一昨日の日経新聞夕刊の十字路に日本政策投資銀行チーフエコノミスト鍋山徹氏の「ありたい社会の対話力」というコラムが掲載されており当に外知恵のイメージを想起させるものであるので紹介・引用させていただきます。

以下、1月9日日経新聞夕刊 十字路より

ありたい社会との対話力
経済協力開発機構(OECD)諸国の研究開発はICT(情報通信技術)、バイオテクノロジー、新素材・ナノテクノロジーの3分野に集中している。
最近もう一つ、認知科学との融合が加わった。

認知科学は人の知的活動を情報処理の視点から解明しようとする研究だ。
哲学、心理学、言語学、人口知能、神経科学、人類学を含む。
脳や遺伝子の研究が進めば、人間の意思決定の仕組みや世界各国の行動様式を可視化できる。

こうした一見関係のない知見の組み合わせから独創的なアイデアが生まれる。
ところが日本では雇用の流動性の低さもあって、業種の壁を越えた交流は活発ではない。
あるとしても、サプライチェーン(調達網)の取引で隣接した業種との交流にとどまる。

企業内の研究開発や主力事業の知見から考えるため、今できることの延長線上にある「ありうる」商品・サービスの発想になる。
確実だが事業領域は狭い。
この狭さを解消するには、今に点を打つのではなく、未来に点を打たなければならない。

こういう商品・サービスがあったら良いなあと発想する「ありたい」商品・サービスは、不確実だが既存の市場を一変させるインパクトがある。
ソニーの携帯音楽プレヤー「ウォークマン」やアップルの携帯端末「iphone」など、生活者の目線からの着想は、ありたい社会との対話の中から生まれている。

もう一つの懸念は、企業組織の社会との対話力だ。
欧米企業では私的な会話を交わす時間が長い職場の方が業績が良いといわれている。
飲み会や趣味・スポーツなどで交わされる社内外の様々な情報は社会との対話に結びつく。

「競争力強化に関する研究会(日本政策投資銀行主催)中間報告では、内向きな企業意識の改革と知識創造の促進が競争力強化に不可欠とされている。オフィス環境の再設計や社内外の交流の場の設定を考えてみるのも一案だ。                              (日本政策投資銀行チーフエコノミスト  鍋山 徹)

上記は1月9日日経新聞夕刊 十字路より引用いたしました。

生活者目線からの着想というのは会社という企業組織にとっては社外の「ありたい」意識であり、企業組織にとってこの生活者目線の「ありたい」という意識が意外性のある見方や問いかけとして捉えられ発せられるものと感じています。

“外知恵をカタチに”というテーマをこれから書いていく上で切り口を生活者目線での「ありたい」社会との対話ということと企業による社会との対話力という視点で考えていきたいと思っています。

今日は以上です。