一昨日 昨日 2011年度税制改正大綱の個人に関する部分を見て来ましたが、今回は最後に法人関係を見ていきたいと思います。


それでは一昨日、昨日と同じ様に12月17日の日経新聞の掲載記事を紹介・引用いたします。

以下、12月17日の日経新聞の掲載記事より


法人課税は実質的に5800億円の減税となるという。

第一生命経済研究所の試算によると日本企業全体(金融を除く)の2012年3月期の純利益を5%押し上げる効果がある。


もっとも、欠損金の繰越控除制度や研究開発減税制度の縮小で、企業によっては負担が増える場合も出そうだ。

欠損金の繰越控除制度の縮小では、金融などの税負担が増す見通し。

相殺できる翌期の所得が8割に制限されるためだ。


法人税を長年軽減されてきた銀行は、08年度の欠損金繰越控除額約7.4兆円のうち金融保険が2兆円を占める。


事業会社でも双日や電機大手など、過去に巨額赤字を計上した企業には負担になりそうだ。

監査法人トーマツの園生裕之パートナー(公認会計士)は「納税資金を手当てするために借り入れたり、含み益のある株式、不動産の売却を迫られたりする企業も出そうだ」と話す。

ただ、繰越期間が7年から9年に延び、メリットを受ける企業もある。


研究開発減税制度については、前期は医薬品業界では武田薬品工業が230億円強、アステラス製薬が120億円、エーザイも70億円程度の恩恵があった。

いずれも税引き前利益の約1割に相当する。

キャノンは09年12月期で50億円程度の恩恵があった。


控除額を限度いっぱい使っている企業が少なく制度縮小の影響は限られる見通しだが、多額の研究開発投資をしている企業からは「法人実効税率下げの効果の多くが相殺されてしまう」(塩野義製薬の手代木功社長)との声も上がる。

キャノンの田中稔三副社長は「経済活性化と国際競争力の強化という本来の目的に沿って、企業に本質的な効果が及ぶよう政府は検討してほしい」と話す。


07年度に導入された、設備投資などの実施直後は多めに減価償却をできる制度はブリヂストンや信越化学工業、新日本製鉄など上場企業の約半分が採用。

縮小の影響は幅広い企業に及びそうだ。


三菱重工業は1000億円を超える設備投資を続けている。

10~15年で償却する設備が多い。

12年3月期は税金計算上の減価償却費が税制改正前に比べ数十億円減少。

課税所得が増え税負担につながる可能性がある。


思わぬ余波も出そうだ。

法人実効税率の引き下げが逆に、一時的な減益要因になる可能性がある。

企業はあらかじめ将来の税金軽減効果を見込み「繰り延べ税金資産」を積んでいる。

その資産を税率引き下げ分だけ取り崩す必要があるためだ。


利益の目減り額は日本経済新聞社の推計で東京電力では500億円を超え、JR東日本で300億円程度となる見通し。

ドイツ証券調べでは三菱UFJフィナンシャルグループ(FG)で800~900億円、三井住友FG、みずほFGでそれぞれ500億円~600億円となる。

税制法案の成立時期によるが今期もしくは来期に響く。


上記は12月17日の日経新聞の掲載記事より引用いたしました。


今回の2011年税制改正大綱ですが来年1月の通常国会に税制改正法案として提出されるわけですが与野党の状況などを考えると果たして成立するのでしょうかいろんな意味で来年1月の国会が注目されるところです。


今日は以上です。