ギリシャの財政問題で先週25日、EU首脳会議で緊急時の資金繰り支援策で合意し、一応ギリシャ危機は一服ということになりました。
しかし、今月9日の日経新聞「大機小機」欄に面白い記事が掲載されていました。
“ユーロよりBANに不安”という記事ですが、今の日本経済を考える上で参考になると思いますので紹介・引用させていただきます。
以下、3月9日の日経新聞「大機小機」欄より
ユーロが創設以来の試練に直面している。
ギリシャの財政危機が南欧諸国に連鎖する恐れがある。
金融政策はひとつで財政政策は別々という構造問題も指摘される。
しかし危機のなかでもユーロの求心力はなお強い。
むしろ根強い不安を抱えているのは、ユーロ圏以外の先進国、英米日(BAN)なのかもしれない。
ギリシャのソブリン・リスク(国家の信用リスク)は確かに深刻だ。
ギリシャ自身の徹底した財政再建を前提に欧州連合(EU)がなんらかの支援に乗り出さないかぎり、危機は乗り切れないだろう。
PIIGS(ポルトガル、イタリア、アイルランド、ギリシャ、スペイン)全域への波及を食い止めることがEUの国際責任である。
もっとも、現実を冷静にみつめることも大事だ。
もしユーロがなかったら、世界経済危機で欧州経済は大混乱に陥っていたはずだ。
危機がユーロ周辺諸国のユーロ参加機運を高めたのも事実である。
ギリシャのユーロ圏全体の国内総生産(GDP)に占める比率は3%弱にすぎない。
トリシェ欧州中央銀行(ECB)総裁が再三強調するように、ユーロ圏全体の財政赤字のGDP比率は6%台で、2ケタ台の英米日より低い。
もちろん6%台の財政赤字比率はユーロ参加基準(3%)の2倍の水準だが、マイナス成長のなかでの財政悪化はユーロの例外規定で容認される。
世界経済危機に対しユーロ圏が財政刺激で協調した結果ともいえる。
傷ついたユーロの信認回復には、結束こそ重要だ。
政治統合という次の目標を必要もあるだろう。
財政規律維持のため、さらにピア・プレッシャー(仲間内の圧力)が働く仕組みも求められる。
非ユーロ圏の英米日という大国にはこのピア・プレッシャーは働きにくい。
英国は選挙で財政規律を重視する保守党が勝利しない限り、ポンドの信認を保てないだろう。
米国はオバマ政権の支持率が低下し、失業問題に直面するなかで、どこまで財政赤字削減に踏み出せるかである。
最も深刻なのは日本だ。
デフレ下で財政赤字が発散過程にあるにもかかわらず、成長戦略は定まらず、税制改革も財政再建も道筋がみえない。
先進国から新興国への歴史的なパワーシフトのなかで、ドル、ユーロ、ポンド、円は不美人投票の時代を迎えた。
人民元改革が求められるのはこのためでもある。 (無垢)
上記は3月9日の日経新聞「大機小機」欄より引用いたしました。
世界経済の仕組み上の問題点などが、この記事の中に垣間見える様に感じましたが皆さんはどの様に読まれたのでしょう。
今日は以上です。