マーケティング雑誌I.m.press2009-10にこの「下取り」に関する掲載記事の後半部分を昨日に引き続いて紹介・引用させていただきます。
昨日のブログについてはコチラ を御覧下さい。
以下、マーケティング雑誌I.m.press2009-10より引用いたします。
紳士服の(株)コナカでは、店頭で回収した製品をフェルトにリサイクルし、自動車のドアの吸音材に再利用する。
また下取りではないものの(株)ワコールホールディングスでは、不要になったブラジャーを回収するサービスを店頭で行っている。
ワコールの場合は、生活者に現金で還元するというより、捨てにくい下着類を、責任持って、無駄にならないよう固形燃料にリサイクルするという点が売り。
事実、同社の調査では、6割以上の女性が、「他人に見られる不安がある」といった理由で、ブラジャーが捨てにくいと考えている。
副次的には、タンスの中のモノが減ることにより、購買を促進する効果も期待できるかもしれない。
そごう横浜店で6月に行われた紳士用スーツと婦人用フォーマルウェアの下取りセールの際には、1着につき3000円分の割引券を渡し、これを1点3万円以上の商品を購入する際に使えるようにした。
このように条件を付けることで、より高額な商品の購入意欲につなげることができるが、金額の面では、3~4割引きのセールと比べ、それほど生活者に有利なわけではない。
やはり、モノを増やさず、場合によっては減らせることが、生活者に新味として受け取られているようだ。
□「家庭内在庫」買い替え喚起へ
エコノミストたちは、この現象について「家庭内在庫」の買い替え需要の喚起になっていると考えている。
前述のヨーカドーの場合、カーペットなど、普通に捨てれば粗大ゴミに該当するものも下取りしている。
捨てればただのゴミだが、下取りに出せば処分料がかからない上、引換券や割引が得られる。
家電販売大手も追随の構えをみせていることから、こうした一連の動きは、おそらく今後も続くだろう。
□「モノを減らす」から「モノを持たない」に向かうか?
しかし、売り手サイドで考えなければならないことは、下取りセールの流行は、生活者の意識の変化の兆しかもしれないということだ。
筆者の体験では、モノをいったん減らし始めると習慣となり、家からモノが減ることが快感に変わることがある。
「できるだけモノを買わない」という意識へと近づいていくのである。
これでは下取りセールも意味がない。
この状況下、メーカーはもちろん、小売業にとってもまさに悪夢のような展開だ。
少なくともモノはすでに十分行き渡っているという現状は動かせない。
その事実を前向きに乗り越え、「顧客の心をとらえるサービス」を生み出すことが求められている。 (大富 亮)
上記はマーケティング雑誌I.m.press2009-10掲載記事から引用いたしました。
下取りセールが顧客の心をとらえたことは間違いないと思いますが、今後はモノを持つから「モノを持たない」「減らす」という顧客の意識の変化にどう対応するか、が課題ではと考えています。
以上です。