日々の思いで思うのは、最近の自民党の麻生おろしに関連して小泉純一郎氏の評価を今一度考えるべきではと思っています。
そうした折、昨日の日経夕刊の十字路というコラムで小泉改革について書かれた記事がありましたので紹介いたします。
以下、十字路
本格的な構造改革を
米サブプライム問題を契機とした信用危機がもたらした最大の効果は、米国への資本流入が途絶えたことである。
資本流入がなくなれば、米国は借金をベースにした消費を続けることはできない。
家計は貯蓄率を引き上げ、経済全体としては、輸入の縮小を通じて経常赤字の解消を迫られることになる。
米国への資本流入の最大のルートであった対米債権投資の落ち込みが加速している。
政府機関債を含む米国民間債への投資(12カ月累計)は、サブプライム危機が表面化した2007年6月の8500億㌦をピークに昨年末には600億㌦弱にまで落ちた。
住宅ローンなど証券化商品への投資がなくなってしまったのである。
安全性を求める資金が米国債に入ってはいるが、その額は民間債の落ち込みの2割にも満たない。
預金の裏付けのないまま住宅ローンを大量に貸し付け、これを証券化し投資家に販売するというモデルが壊れてしまったのである。
所得以上に消費するという異常な状態が是正されてきている。
いかに財政や金融政策で需要を刺激しても、この大きなバランスシート調整の流れを逆転することはできないだろう。
これは中長期的な観点からは望ましいことである。
米国経済がより健全な方向に向っていくからである。しかし、より大きな問題は米国の外にある。
対米輸出に依存して成長を拡大してきたアジアの生産活動は落ち込み、貿易黒字も縮小してくる。
不況と資金不足が同時にやってくるのだ。
米国の消費不況と共にアジアの不況が深刻化していくことは避けられず、日本の輸出の不振は長期化することになるだろう。
そのなかで、製造業だけでなく、非製造業も含めて、過剰設備、過剰雇用が再び問題になってくる。
これは小泉改革の失敗である。
今こそ内需主導型経済に向けての本格的な構造改革が必要なのである。
(中前国際経済研究所 代表 中前 忠)
以上です。