1月27日の変調ネットビジネスの続きを紹介させていただきます。(変調ネットビジネスは去年12月、日経産業新聞に連載されたものです)


以下、掲載記事


変調ネットビジネス


インターネット業界で顧客や広告配信先を囲い込む動きが慌ただしくなっている。

背景にあるのは、大手に広がるサイト利用者数増加の頭打ち感だ。


ミクシィは来春(今年)、交流サイト(SNS)の「完全招待制」を廃止し、誰でも登録できる仕組みに転換。

ヤフーは外部サイトとの連携で、利用者がサービスを使う時間を確保する。

従来のやり方では高成長の維持は難しくなっており、陣取り合戦が激しくなってきた。


「会員数が千五百万人になり、友人の招待は一巡した」。

ミクシィの笠原健治社長は、完全招待制を廃止する理由をこう話す。

完全招待制は、五年前のサービス開始以来続けてきた同社のSNSの象徴。


招待制が生み出すSNS内の雰囲気や居心地のよさなどが利用者の琴線に触れ、ニ〇〇七年一月のピーク時には六十四万人が新規登録。

爆発的に会員数を伸ばした。

だが、〇八年六―九月は月次の平均登録者数が二十数万人と減速感が漂う。


主要な利用者層である大学生からは「飽きた」との声も漏れる。

流行のサービスは飽きられるのも早い。「会員数は三千万人まで伸びる」と言い続けてきた笠原社長にとって登録制への転換は利用者増のスピードを再加速する決断だった。


狙いは、これまで少なかった地方在住者や三十五歳以上のネット利用者の獲得。

登録制の導入と同時期に、人脈データを活用して外部企業や開発者が新サービスを開発できる環境を整える。

「SNSをコミュニケーションのインフラにする」(笠原社長)には、会員数は多いほどインパクトが大きい



後半は明日に続きます。