昨日はいろんなところで仕事初めということで企業トップの年頭挨拶では、やはりカギはイノベーションという言葉が聞かれました。
単なる技術革新だけでなく経営に見る企業としての役割認識としてイノベーションというキーワードが今こそ注目されねばならないと思います。
こういうことから今日は去年12月に日経産業新聞に掲載された記事を紹介させていただきます。
以下、掲載記事
金融危機下のシリコンバレー 有名ベンチャー投資家・ハーク氏に聞く
米東海岸発の金融不安がシリコンバレーにも押し寄せている。
未曽有の金融危機は、数々の技術革新で米産業界の未来を創出してきた同地の起業システムにどのような影響を与えるのか。
1961年設立の大手ベンチャーキャピタル(VC)、ノーウェスト・ベンチャー・パートナーズのマネージングパートナーを務めるプロモド・ハーク氏に聞いた。
――IT(情報技術)を中心とする米ベンチャー業界への金融危機の影響は。
「景気後退で事業拡大が滞るほか、資金調達環境も厳しくなっており、新興企業が生き残るのが難しくなる。
当面は起業家、VCなどベンチャー投資家の双方に悪影響が出る」
「長期では好機とも取れる。新ファンド(投資基金)を設立できない新興VCなどが淘汰され、力のないベンチャーも振るい落とされる。(2000年の)インターネット株バブル崩壊後がそうだったように、良質なベンチャーとVCだけが生き残る」
――特に影響を受ける業種はあるか。
「太陽電池パネル製造など、事業拡大に巨額資金が必要な環境技術ベンチャーの一部が苦境に陥る。
最近では、バイオ燃料会社が倒産した」
――シリコンバレー発の環境技術革命は夢に終わるのか。
「そんなことはない。
これまでの環境投資ブームで良い会社もたくさん生まれた。『並』の技術を持つ会社は苦しむが、革新的な環境ベンチャーは成長を続ける」
――「ウェブ2.0」などと呼ばれる新興ネット企業はどうなる。
「これまでもベンチャー業界が経験してきたサイクルを繰り返すことになる。
必要以上の会社が設立されたため、これからは調整局面に入る。
大手が買収するケースや、ベンチャー同士の合併なども増えるだろう」
――金融危機でベンチャー投資家がリスクを取ることに及び腰にならないか。
「その恐れはない。シリコンバレーは、今も昔も、リスクは許容範囲内で取っている。
多額の借入金をテコにしたウォール街の極端に高いリスクとは質が違う。
老舗を中心に有力VCは投資を続ける」
「(著名起業家を輩出してきた)スタンフォード大学の卒業生には今でも迷わず起業を薦める。
当然、今まで以上に綿密な事業計画を立てる必要がある。
ただ、逆境こそ会社を興すのに最高の環境だ。
つい最近も、二社への創業投資を決めた。シリコンバレーのイノベーションは続く」
以上です。
※プロモド・ハーク氏
上場・未上場IT(情報技術)企業を渡り歩いた後、1990年にノーウェスト・ベンチャーパートナーズに参画。
半導体、情報システム、ソフトウェア、サービス分野などのベンチャー投資に強みを持つ。
米IBMに買収されたチボリシステムズなどを育成した経歴を持ち、米フォーブス誌が実施する「ベンチャー投資家ランキング」で一位になったこともある。