今日は9月5日以来更新が止まっていました商工にっぽん掲載の「小阪裕司の感性マーケティング」の新たな掲載分を紹介したいと思います。
以下、本文
感性に訴える情報はいろいろある
POPやDMによって購買を動機付けるなら、前回述べたように文言を工夫することが必要だ。
たとえば本連載で取り上げた、例年18本程度の販売本数が当たり前だった日本酒をいまや1200本も売る酒販店は、年末に向けたセールスで「除夜の鐘を聴きながら夫婦でこのお酒をこんなふうに飲むといいですよ」などと具体的なイメージを伝えた。
それを受けた顧客は「なるほど、それは良さそうだ」と感じて購入を申し込んだ。
前回は動機付けの具体例としてPOPを取り上げたが、店頭のPOPだけでなく、DMやチラシなど、あらゆる情報発信の機会に動機付けは可能であり、有効である。
ところでその酒販店主が工夫したのは文言だけではない。たとえば上得意客に対して別の角度からの働きかけもあった。
上得意客にだけ、淡いイエローがかった上品な和紙ふうの紙を用いたのである。
それに毛筆で手書きした文言を印刷し、さらに一枚ずつ手作業で朱印を押すことという小まめなことまでやっていた。
こうした要素も、実は感性に働きかけ、動機付ける強い力を持っている。ここで彼が配慮したものも、文言同様に感性に訴える情報である。
情報というとPOPやDMなどに書かれた言葉が思い浮かびやすいが、感性に訴える情報はいろいろある。
この場合で言えば紙質、字体、朱印の味わいなどもそうだ。
明日に続けます。