9月30日に「クリエーティブをひとつまみ」のブログを書いて次回は明日に続けますとしていましたが米、金融安定化法案の件で更新が延びてしまいました。


金融不安の問題は短期間で収束するものでもありませんので、今日は延期になっていましたアートディレクター佐藤可士和氏の日経産業新聞掲載コラム「クリエーティブをひとつまみ」を9月30日のブログ の続きで紹介させていただきます。


以下、本文


今回は私がブランドリニューアルを手がけた、コナカとフタタのスーツ販売店「スーツセレクト」のプロジェクトを例に「ビジョン」を導き出す整理術を紹介しようと思います。


スーツセレクトは「ツープライス」という業態で、スーツの価格が約二万円と約三万円の二種類で統一されているのが特徴です。

紳士服量販店などを展開するコナカのスーツブランドで、そのロゴや広告展開、店舗の内装まで幅広い領域を手がけました。


依頼を受ける直前のニ〇〇六年、コナカは九州地方を地盤とする同業のフタタと経営統合しました。

コナカとしてはフタタと経営統合した後のアクションを、何か事業として打ち出したいという考えがあったのです。


両社はそれぞれ「紳士服のコナカ」「紳士服のフタタ」といった中核のスーツブランドのほか、様々な業種のブランドを傘下に抱えていました。すべてのブランドの再構築を一気にやることは難しいので、規模もちょうどよく両社が共通して抱えるツープライスのスーツブランドを統一しようという話になったのです。


そこで問診開始です。

コナカは「スーツセレクト21」、フタタは「スーツマン」というブランドでそれぞれ店舗を展開していました。売り上げが伸び悩んでいるというわけではありませんでしたが、「もっと伸びる余地がある」というのがコナカの考えです。


ツープライスは若者に支持されている業態。

団塊の世代の退職で、ほかの紳士服量販店も若者の取り込みに必死です。人気のセレクトショップでもスーツを扱っており、年々価格も下がっています。

また大手スーパーでも安価なスーツを扱っているので、いかにこのツープライスの独自性を打ち出すのかに悩んでいました。



明日はこの続きを後編として紹介いたします。