米上院は1日夜(日本時間2日午前)の本会議で、預金者保護の拡大などを盛り込んだ金融安定化法案の修正案を賛成多数で可決した。

下院が否決した法案に税制優遇措置などを加え、幅広い支持取り付けに配慮した。

下院は3日にも修正案を採決する予定だが、前回の本会議で造反した共和、民主両党議員の動向は不透明で、法案の行方はなお予断を許さない。

2日の東京市場で日経平均株価は反落した。

「米上院で金融安定化法案の修正案可決」と伝わると、市場の関心が実体経済の悪化に移り、次第に下げ幅が広がった。

世界的な景気悪化による企業業績への懸念が重しとなっている。


以上、10月2日の日経夕刊より


結局日経平均株価は前日比マイナス213円50銭で11,154円76銭で年初来安値を更新しました。


関係者は今の東京市場をどう見ているのでしょう。

以下はロイターのニュースからの紹介です。


<割安感あっても買えず>


「株価が割安なことはわかっている」(国内証券)と、参加者は口を揃える。それでも買い向かえないのは、米金融安定化法案の柱である不良資産買い取り策そのものへの疑問が拭えないためだ。

買い取り価格によっては金融機関の売却損が膨らみ、資産の売却に踏み切れずに結局十分に制度が利用されなくなる可能性があるとの指摘は、当初から根強い。

また、不良資産買い取り策によって、結果的に売却できる体力の強い金融機関と弱い金融機関に選別される可能性もある。

「弱い金融機関が明らかになれば、その後は個別行への資本注入の必要がでてくるのではないか。しかし、先の下院での法案否決を考えると簡単ではない」(国内証券)と懸念する。

米国は時価会計の見直しに動いているが、資産の評価が変わることで金融機関のバランスシートを改善する効果はあっても、劣化した資産の質を変えるわけではない。また「たとえ見直されても、体力のある金融機関は従来の時価評価で決算を発表する可能性がある。

従来の時価評価ができるかどうかが金融機関の体力をはかる踏み絵になりかねないため、逆に弱い金融機関も新しいルールを利用できなくなる」(りそな信託チーフ・ストラテジスト、黒瀬浩一氏)との声も聞かれる。


市場では米政権のサブプライム問題への対応について、現政権では緊急性の高い金融セクターの出血を金融安定化法案で止めて時間を稼ぎ、問題の根本である住宅市場や景気への対応は次期政権の誕生を待つことになる、とみる。

しかし「そうしたスタンス自体、米政府の危機感の薄さを示している。株価はこれをみすかしている(りそな信託、黒瀬氏)という。