昨日の続きで 「情報整理しビジョンを描く」の後半部分を紹介いたします。
“クリエーティブをひとつまみ”はアートディレクター佐藤可士和氏が日経産業新聞に掲載されているコラムです。
以下、コラム本文
ビジョンを導く整理術。これは、拙著「佐藤可士和の超整理術」(日本経済出版社)に詳しく書いていますが、端的に表現すると、クライアントを「問診」して情報を引き出し、その情報同士の因果関係を明確にすることです。
情報に優先順位を付けた上で、対処すべき課題を見つけ出していきます。
そこで重要なのがビジョンを探るための「視点」です。
なぜ企業が私のような第三者に商品企画やブランドの立ち上げを依頼するのか、その説明にもなるでしょう。
クライアントは当然、その業界の知識は豊富ですし、自分たちのことも一番よく分かっているでしょう。ただ、自分たちだけでは分からないことがあるのも事実です。
人間であれば、自分の姿は鏡越しにしか見れません。
本当の自分を客観的に見ることができるのは、あくまで第三者なのです。外から冷静に見る目を、私に求めているのです。
山を登ろうとしてふもとの森をさまよっているクライアントに、登るべき山を指摘し、案内してあげる。その「道先案内人」がアートディレクターなのです。
森の中で方向感覚を失っているのであれば、木の上に登り「視点」を切り替え、頂上の方向を見つけ出す。視点をどこに固定するかで、情報を整理し、課題を発見する効率が大きく向上するのです。
情報を整理し対処すべき課題をあぶり出す。
そしてしっかりしたビジョンを組み立ててこそ、デザインが生きるのです。次回、私が実際に手がけたプロジェクトを例に、整理術の実践方法を伝えましょう。
以上です。
明日に続けます。