アートディレクター佐藤 可士和氏の“クリーティブをひとつまみ”を8月20日から更新していなかったので今日はこれを紹介させていただきます。
「クリエーティブをひとつまみ」は日経産業新聞に掲載されている佐藤 可士和氏のコラムです。
以下、本文
アートディレクターに商品企画やブランドの立ち上げを頼む。そうすると、マジシャンみたいにいろんなアイデアを生み出してくれる。そんなふうに考えている人も多いのではないでしょうか。
当然センスが左右するところもありますが、大部分は論理的に思考して、最善のアイデアを構築しているのです。
デザインとは表現することである一方、クライアントや社会の問題を解決する手段です。私が手がけた仕事は、必ずなんらかの表現になって世の中に出ます。
表現は「表に現れる」と書くように直接消費者の接点になる部分で、非常に強い影響力を持つことは確かです。
広告や商品デザインを見るとき、ついその表現だけに目が向きがちですが、実はその表現を支える論理的な構造がしっかりしていないと、うまく伝えたいことが伝えられない結果になるのです。
家に例えましょう。
どんな斬新な内装や外装のデザインであっても、柱や梁(はり)といった構造体がしっかりしていなくては、長く利用してもらえる快適な住宅にはなりません。
デザインも同様で、クライアントの情報を一度整理して、表現の土台となる論理的な構造を組み立てます。
その上で内装や外装を施す。つまり具体的なビジュアルを考えるのです。
企業の商品やブランドイメージなどをつくる場合、最も重要なことは「ビジョン」です。ビジョンとはクライアントが真に到達したいと望んでいること。
それはクライアントが潜在的に秘めているものが、最大限に発揮された状態とも言えます。
以上。
後半部分は明日に続けます。