昨日の「小阪裕司の感性マーケティング」の“どうすれば買う行動をとるかに着目する”の続きを紹介させていただきます。
以下、本文
商品が売れないのは、消費者が買うという行動をとっていないからだ。しかし多くの企業はここに着目しない。ゆえに「コンセプトが弱かった」「CMが足りなかった」などと考えてしまう。そうした見方はともすれば見当はずれになってしまう。
商品やサービスを売るには、まずはお客さんの行動を考え、それを促さなければならないのだ。
冒頭の事例(昨日のブログ参照)も、お客さんの行動を促すことによって売上を急増させた。「驚異的」な成果ではあるが、そのために行うべきこと自体は難しいことではない。
消費者の行動に目を向け、買うという行動をとってもらえるよう工夫するだけだ。
便秘薬「ウィズワン」の製造元、ゼリア新薬工業でも「店頭でお客さんの行動をどう変えるか」を考えた。より正確に言うと、売り場をどのように整えればウィズワンを買う行動をとってもらえるか。その目的に見合った店頭POPを製作し、消費者の購買行動を促した結果、年間売上高が5倍に増加したのだ。
日本酒の事例も同じである。この銘柄はお正月用の季節商品だった。この店は早い時期からDMを打ち、このお酒の価値と魅力を伝え続けた。
販売時期にもDMで訴えた。これによって顧客は注文という行動を促された。
そうした活動に毎年工夫を加え、いまや1200本というケタ外れの実績を上げているのである。
一枚のPOPが大きな売上を生み出す
お客さんの行動を促すのはチェーン店でも可能だ。ある大手コンビニチェーンがカップラーメンの販促キャンペーンを行ったことがある。
全店で販売数量を競うものだ。とすると来店客数の多い店舗が有利なように思えるが、トップに立った店は特に客数が多いわけでもなく、立地に恵まれているわけでもなかった。ところが他店とかけ離れた実績を上げた。
この店が独自にやったのは売り場に一枚のPOPをつけたことだ。次に入荷する見込みがなく、今しか食べる機会がないと訴えたのである。
そうすることで大勢のお客さんが次々と行動した。その結果、キャンペーンで1位の栄冠を勝ち取った。さらには店長がこのPOPを友人が経営する店に分けたところ、その店でもその日から売れ行きが大幅に伸びた。
人間の行動に着目すると、発売後十年を経た便秘薬も爆発的に売れ始める。
売れ行きの鈍かった日本酒もその店では飛ぶように売れる。カップラーメンの売れ行きも他店を上回る。
商品に一切手を加えることなく、これだけ大きな売上を生み出すのである。
売上を作るのが人間の行動であることはご理解いただけたと思う。ではどうやってその行動を生み出していくのか、次回よりその実践的なお話をしよう。
以上、次回が楽しみですが明日に続けます。