今日も商工にっぽんに掲載中のオラクルひと・しくみ研究所代表の小阪裕司氏の「小阪裕司の感性マーケティング」を昨日の続きで紹介させていただきます。
以下、本文
価値を創造することは可能
結論から言うと、彼らは消費者の感性に訴えかけることで売れ行きを伸ばしたのだ。時代が変わり、消費者たちは感性で消費するようになっている。
このような消費スタイルを私は「感性消費」と呼んでいる。
買い手のあり方が変わった以上、売り方にも変化が求められる。
機能や価格をアピールするだけでは「欲しい」「買いたい」と思ってもらえない。欲しい気持ちにさせるには、相手の感性に訴えかけることが必要だ。
本連載では、こうした新しい時代のビジネスの考え方と実践法について考察していきたい。
私は感性工学や情報学という学問にも軸足を置きつつ、ビジネス現場で実際に成果を上げうる手法を開発し、普及に努め、現在、直接関わっているだけでも全国約1500社の企業とともに実践を重ねている。
そうした実践と成果を通じて強く思うことだが、やるべきことをやれば消費者に対して価値を創造することは可能だ。そして価値を感じれば消費者は「買う」。
そのためには消費者が価値を感じ、実際に消費行動を行うための原動力でもある人の「感性」と、最終的に売上・利益を生み出す消費者の「行動」を軸にビジネスを組み立て、現場での実際の活動に落とし込んでいく必要がある。
この考え方を実践していくと、売上というものは創ることができることに気づく。鳴かず飛ばずだった商品をヒットさせることも可能だし、規模や業種や地域も問わない。
また値引きも重要な要素ではなくなる。
この手法を実践するある町の電器店では、量販店に流れていたお客さんが戻ってきた。いまや一見客が、割高なこの店にわざわざパソコンを買いに来たりもする。
割安な量販店があるにもかかわらず、この店で買い物をしたがるのだ。お客さんの感性をうまくつかむことができれば、こうして価格差が問題でなくなることもある。
これからのビジネスにおいて大切なのは消費者の感性をつかむことだ。これからこの連載を通じて、具体的な事例を交えながら、その理論と実践法について述べていくこととしよう。
以上です。