先週、18日、金曜日のアートディレクター佐藤 可士和氏のコラム、クリエーティブな仕事を生み出すヒントの続きを伝えていきたいと思います。
以下、日経産業新聞より
ビジネスパーソンも、この「見立て」をトレーニングとして意識すると理解を深めることができます。自分がよく理解しないと、周囲とコミュニケーションを取ることも難しい。
生活の中で受ける感覚とか感触、社会の中でのたたずまい、ポジションの取り方など、あらゆることを何かに見立てて理解してみる。
「思考の情報化」です。考えをむりやり言葉にしてみたり、キーワードにしたり、絵を描いたり。どんな方法でも良いから形にしてみるのです。
迷った時は極論を言ってみるのも手です。例えばキャンペーンの打ち出し方でクライアントと話をしている時のこと。
予算がない、スケジュールが詰まっている、など課題が多く議論が煮詰まっていました。そんなとき僕は「じゃあキャンペーンを中止してしまったら?」という意見を投げかけます。「一回くらいやらなくても影響は無いんじゃないの」と。
こういう場合、皆が「キャンペーンはやらなくてはならない」という前提で話していて、なぜキャンペーンをするのかという本質を忘れがち。
やらなくてもOKという選択肢があらわれると、逆に「何のためにやるのか」という本質が考えられるようになることもあります。少し行き過ぎた仮説を立てることで、本質が見えるようになることも多いのです。
僕自身、やりたいことや言いたいことを一言で、もしくは単純な図で表現できるようになるまで、十年ほどかかりました。NEC製のNTTドコモ用携帯電話では、日本人特有の美意識である「潔さ」をデザインしました。
日本人のDNAを有するデザインは強いオリジナリティーを持つはずだと思い、長方形内に縦線二本で表現したのですが、こんな絵は昔はかけなかった。
思いついたことを単純な言葉や図形で表す練習をしていると思考がまとまるスキルがつきます。
以上ですが、この「クリエーティブをひとつまみ」はシリーズとして続けます。