今日は少し変わった視点からアートディレクターの佐藤 可士和氏の日経産業新聞に掲載された連載記事を紹介させていただきます。
クリエーティブをひとつまみ
寄稿―――アートディレクター 佐藤可士和
商品、サービスが売れない。ヒットする企画に恵まれない――。
より質の高い仕事をしたいと思いながら思うにまかせないビジネスパーソンも多いだろう。それは過去の経験や調査データ、組織の論理に縛られていることが原因かもしれない。
テレビCMやロゴなどを通し斬新なデザインでヒット商品につなげている日本を代表するアートディレクター、佐藤可士和氏にクリエーティブな仕事を生み出すヒントを伝えてもらう。
「一言でいうと」「図で示すと」――。あなたは自分の考えを一言、または一つの図で言い表すことができるでしょうか。仕事の本質を理解しているかどうかは、こんなことでチェックできます。
事象の本質をつかむデッサン力は絵の世界にとどまらず、ビジネスの世界でも役立つのです。
ある事柄を別のものに「見立てる」トレーニングが効果的でしょう。クリエーターは「これ~みたい」という見立てが上手です。昔から日本人は、日本庭園で玉砂利を川に見立てるなど、クリエーティブな心がありました。
注意深くテレビを見ていると、お笑い芸能人のネタも「見立て」を使ったものが多いことに気づきます。
なぜ見立てが重要かというと、「~みたい」と言い換えたところが、その本質をつかんでいることが多いからです。そして分かりやすい。
僕もアートディレクターという職業を説明するときに、患者の問診をして治療方法を探す医者や、素材から料理を作る料理人に例えます。「アートディレクターとは広告制作において、表現の企画立案をする人で‥‥‥」などと言っても分かりにくい。
医者や料理人に例えることで、全く異なった角度から理解させることが可能になります。
今日は以上ですが、この後は月曜日に続きます。