この間のサミット(主要国首脳会議)が9日に閉幕してから、このサミットをどのように評価しているのかということについて大体の評価が出揃った感じなのでこのブログでも見ていこうと思います。
まず翌10日の日経新聞では「複合危機とサミット」という特集コラムで取り上げていますが、「温暖化」に一点集中、原油高・ドル安は素通り、という見出しでした。
以下、コラム本文
洞爺湖サミットが閉幕した。決着が危ぶまれた地球温暖化対策では土壇場で一応の合意にこぎ着けた。
だが、環境以外の資源高・ドル安、景気減速とインフレの同時進行という「グローバル複合危機」への処方せんは示せなかった。
主要八カ国(G8)の地位低下と新興国の台頭という現実の前にサミット自体も変革の波にさらされている。
中略
「非産油国としては相当つらい」「G8は指導力発揮を」――。
7日のサミット拡大会合ではアフリカ首脳から悲鳴があがった。今回の危機で最も痛みが大きいのは、家計支出に占めるエネルギー・食料の割合が高く資源を持たないアフリカ・アジアの新興・途上国だ。
G8はアフリカ支援拡大は約束したが、原油・穀物高の一因になっている投機資金の監視やドル安について議論を尽くした形跡はない。
後略
次に紹介したいのが経済ジャーナリストの町田 徹氏が今回のサミットをダイヤモンドオンラインのコラムで鋭く抉っています。
その一部を紹介します。
期待外れなサミット閉幕の背後にある、深刻な米金融危機の存在
今年最大の政治ショーである「洞爺湖サミット」が9日に閉幕し、G8(主要8ヵ国)サミットは「第3次オイルショック」「食糧危機」「米プライム・ローン危機」「新興国の成長神話の崩壊」と、連鎖的に増幅する世界的な経済危機に対してまったく無力であることを露した。
米労働省がこの日公表した労働統計によると、6月の非農業部門の雇用者数は6万2000人の減少と6ヵ月連続のマイナスを記録。米国ではもともと「月間10万人の増加がないと経済成長はない」とされており、この落ち込みが個人消費の足を引っ張るとみられている。
不動産市況の低迷も重症だ。エコノミストの間では「もはやサブプライム・ローン問題ではなく、プライム・ローン問題と呼ぶべきだ」との指摘が増えている。というのは、不良債権化する債権に着目すると、低所得者向けのサブプライム・ローンが元凶という限定的な段階はとうに過ぎたと言うのだ。現状は、金融機関によって、かつて優良融資先だった債務者の担保物件を差し押さえるケースが急増しており、プライム・ローン問題と言うべき段階を迎えているからだ。
詳細はダイヤモンドオンラインを見てもらうこととして温暖化対策の合意も重要な課題であるのですが、切迫した課題についてはほとんどその役割を果たしえなかったと言ってもいいと感じています。