ある金融雑誌のコラムに銀行についての示唆に富む記事がありましたので紹介させていただきたいと思います。(本欄は金融界有識者が執筆しています。)
とのことです。
以下、コラム本文
サービス業の真髄は、顧客をよく理解して、その顧客に満足度の高い良質な商品・サービスを提供することで対価を得て、顧客との間でWin-Winの関係を構築することであろう。
ところが、日本の銀行には自らがサービス業であるとの自覚が必ずしも十分ではないようである。
日本経済新聞5月23日付記事「視界不良の大手銀行(下)」では、「『3K法』がかなり効いた」とメガバンク幹部が声を潜めて打ち明けると書かれている。
金融商品取引法のせいで投資信託販売の手数料が減少し、貸金業法のせいで収益が圧迫されたこと等をいいたいようだ。
銀行では、伝統的に「タテマエ」と「ホンネ」の乖離が大きいのであろうが、この指摘は、その真偽を確認できないとはいえ、「タテマエ」である「顧客本位」からかけ離れた業者としての銀行の「ホンネ」をよく表わすものといえよう。
しかし、顧客の立場からすると、これは噴飯物である。要は、顧客は銀行が収益をあげるための「道具」にすぎず、投信を購入した顧客が元本割れに見舞われようが、顧客が高い借入金利のために生活困窮に陥ろうが、自業自得であり、銀行は関知しないというに等しいものである。
極論すれば商品先物業界でいわれる「客殺し」と変わらない発想だ。銀行は、自らの社会的地位がけっして高くないことを認識すべきであろう。
日本は「ものづくり」が中心という考えが根強いなか、一般国民は、グローバルマネーの奔流が相場はもとより、ガソリン価格や食料価格といった日常生活に影響を与えることに疑問を感じている。
マネーの取扱いを本業とする銀行は、経済社会において名誉ある地位を占めるためにも、顧客に真摯に向き合うことを最優先課題とすべきである。
当局も、業界関係者が意図的に流布する「政策不況論」にひるんで「過剰反応」することなく、引き続き顧客の視点に立った行政を徹底することが肝要であろう。
以上です。