今日はちょっと視点を変えて家計という面から日本の経済を考えるのに恰好の記事が五日の日経朝刊に掲載されていました。
マネーこの人に聞くで野村総研の主席研究員でエコノミストのリチャード・クー氏に聞いた面白いコラムがありましたので紹介させていただきます。
国際競争、家計で支える
個人の資金運用は「日本がグローバル競争に勝ち抜く一助」と説くリチャード・クー氏。 個人投資家に日本経済の先行きを託す理由を聞いた。
―日本の家計を取り巻く現状をどうみていますか。
「厳しい。職を賃金の安い海外にとられ、消費や地域活性化といった内需拡大も手つかずのまま。
経済成長は外需に依存するほかなく、米国経済が減速すればその影響をもろに受ける構造になっている。 しかも政府は何もしようとしない」
「バブル崩壊で借金だけが残った企業が一斉に借金返済に回ったため、企業の資金需要がなくなり、金利も大幅に低下した。
多くの企業は債務の圧縮に成功したが、そのトラウマから今でも積極的に資金を調達しようとせず、その結果、家計の金利収入も増えないのが実態だ」
―今の日本で投資を盛んにするにはどうしたらよいのでしょうか。
「日本の制度は欧米に追いつき追い越せで整備されたが、この仕組みは後ろから追い上げてくる中国などを振り切るようにはできていない。
逆に欧米は一九六〇年代に日本企業に突き上げられた経験を生かし、グーグルなど新しい価値を生む企業を育ててきた。
中国に追いつかれないようにするには日本でもそうした発想での投資が必要ではないか」
―投資のリターンを上げるのはなかなか難しいと思いますが。
「投資の世界では少数派に入る選択をしないと高い得られない。 だが外資と違い、人事異動の多いサラリーマン中心の日本の金融機関は少数派の選択をとれる資金運用のプロをあまり育ててこなかった。
個人投資家は海外のプロのように自分が新しい価値を生めると信じる企業に投資すればよい。
そうなれば日本の将来も明るくなる」
―日本の先行きを左右する米国は、いつごろ復調するとみますか。
「米国の金融市場は今年半ばあたり落ち着きを取り戻すだろう。
ただ金融機関の安定と、経済の安定を図ることとは別の問題だ。成長率を高めていくには最低ニ―三年かかるのではないか。
その間は財政で需要の落ち込みを途切れなく食い止める必要がある」
以上です。