昨日は久しぶりに日経平均が558円15銭の大幅高となり、1万3千625円45銭と13,500円を越えてきました。
値上がりの主な要因は前日13日のアメリカNYダウが178ドル高したこと、もう一つの大きな要因は昨日14日朝方発表された2007年10-12月期の国内総生産(GDP)速報値が設備投資を中心に市場予想を上回る好内容となり、市場心理が改善。 このニュースに敏感に反応し、大引けまで好循環を保ったことです。
しかし、この日を持って反転ということになるのでしょうか?
昨日の日経夕刊ではこの発表に関連して大田経財相の今後の景気見通しを掲載しています。
大田経財相は「米経済が減速しており、日本経済も一時的に減速する可能性は十分ある」と語った。
先行きの焦点である米国の信用力の低い個人向け住宅融資(サブプライムローン)問題は「なかなか先がみえない」と懸念を表明した。
とあります。
やはり、まだ相当景況感に安心は出来ない様子ですがここでエコノミストの見方も掲載されていましたので紹介しておきたいと思います。
鹿野達史・三菱UFJ証券シニアエコノミスト
実質経済成長率の数字は強めだったが、外需主導が鮮明で、先行きの不透明感は残っている。
昨年は中国や産油国向けの輸出が堅調で、米国経済の減速を補う形が続いたことが裏付けされた。
ただ、先行きは米経済がマイナス成長となる可能性が高く、新興国の成長も鈍化するだろう。
デカップリング(非連動)論は弱まるため、日本の輸出も影響を受けると見ている。
日銀は今年前半にも利下げに踏み切らないと日本経済の下振れリスクはさらに強まりそうだ。
宮川憲央・新光総合研究所エコノミスト
今年度前半に落ち込んでいた設備投資に持ち直しの動きが見られる。
アジアなど新興国向けの輸出を起点に回復しており、安心材料になっている。
改正建築基準法を受けた民間住宅の落ち込みは最悪期を過ぎ、マイナス幅が縮小に向うとみる。
問題は家計だ。 物価の上昇を背景に消費者マインドが著しく低下している。
原油高・原材料高を背景に中小企業の交易条件が悪化するなか、賃金の伸び悩みを通じて家計の悪化へと波及するかどうか、注視する必要がある。
以上ですが、アメリカ次第という感じは否めないところであり、実感なき成長の最たる部分と言える所得の伸び悩みが一番の問題です。
物価の上昇があって、所得が横バイであれば実質は減少になり景気に悪影響を及ぼしかねません。
東京で開かれたG7が何の解決策も見出せなかったのは開催国としての日本政府の危機感のなさも際立っていた感があります。
当面の課題は日銀の後継総裁がどうなるかも注目です。
※デカップリングとは
米経済が減速しても新興国の成長によって世界経済が拡大するという米国との非連動を指す