そのあやひーが結構衝撃的なセリフを言ったりするような舞台でしたが、考えさせられるところの多い、感じるところの多い舞台だったように思います。
喜怒哀楽をしっかり盛り込んだ舞台でしたが、なんかテーマの重さに全然笑わない、笑えなかったです。
もうそういうものだから楽しんじゃえばいいって思う自分がいても、人の死に関わるテーマについて考える時間が続きました。
ただ、重いものをずっと重いままに感じなかったのは、出演者の方々の技術なんだと思います。
滝さん、藤原さんなど舞台から発する声に気持ちがのってると言うか。
誰かへの想いに詰まったセリフが胸に刺さった藤原さん。
死と寄り添っているのに、コミカルな要素を魅力的に演じた滝さん。
演技を通して世界観を感じさせてくれた松下さんなど、目の前で人が発する事に価値のあるものが詰まっていました。
ずっと死というテーマの扱われ方に戸惑いながら、最後は綺麗に昇華させてくれたように感じられて、気持ちよく物語を見届けられた感じがします。
同じセリフを効果的に繰り返したり、生演奏の価値を高めるような演出だったり、演者を立たせ、より世界観を印象付けた舞台効果だったりはとても良かったです。
ちなみにあやひーは、と言うとゲスト出演という事もあり、ポイント出演でした。
脇役の男性の奥様、という役柄でしたが、おそらくゲストそれぞれの個性を生かしてるのかな、と感じる場面があるなど、舞台を通して彼女自身の魅力は伝わったのかな。
今回の舞台は、あやひーを通して素敵な演技に出会えた事に価値があった気がします。
誰かの熱量は伝わるんだなぁというのを再確認出来たし、ネガティブな要素をポジティブなものに転換していくのも感じるところが多かったし。
これであやひーは今年見納めですが、来年もこういった素敵なご縁がたくさんあるといいなぁ。
あやひー、今年一年お疲れ様でした。