~主陳目録より~
「あいづ やいち」って誰やねん。
知らんわ~もうええわ~と思ってましたが、
奈良県立美術館で19日まで開催されている、
展覧会『會津八一のうたにのせて』のチラシによると
奈良の美を広く世に伝えようとした人、とのこと。
歌人で書家で美術史家の八一は
生涯35回にわたり奈良を訪れ、
奈良の美を表現し続けた孤高の人。
生まれは新潟で、8月1日生まれのため、
八一という名前なのだとか。
私は名前すら知らなかった八一ですが、
なぜか私の回りには新潟出身の方が多く、
やはり八一のことはよくご存じなんですね。
そんなわけで、會津八一の展覧会には
まったく興味がなかった私でしたが
御覧になった方々の評判はすこぶる良く、
「絶対に行きなさいよ!」
数人の方に背中を押されて、
会期終了間際になった金曜日に、
ようやく行って参りました。
行ってよかった!
何がよかったか、
古代の美を知って、現代を知る。
これを再認識できたから。
美を追求する美術なる“術”は、
おそらく貨幣という道具が生まれる前から、
人間の特質としてあったはず。
その心は今昔とわず、
儲け主義ではなく、ひたむきな探究心だと
私は信じて疑わない。
よって、美術を愛する者は、
奈良に「還りたくなる」はず。
つまり原点だから。
美術というと堅苦しい感じがするけれど、
食卓に美味しい料理を並べることも、
着物で自分を飾ることも、
化粧をすることも、美を追求する美術。
よって、美を愛する方は、
ぜひ『會津八一のうたにのせて』展へ!
会期が次の日曜日の19日までと迫ってますが、
土曜日は夜9時までの開館です。
出陳中の個々の作品については、
聡明なふたりの女性のブログをどうぞ♪
奈良倶楽部さん
しをんさん
おふたりとも拓本が素晴らしいと絶賛。
同感。あとビジュアル派としては、
仏像写真を芸術へと押し上げた小川晴暘や
工藤利三郎などの作品も胸に残ります。
八一の歌碑が奈良のいたるところにあることも、
この展覧会で知りまして、
歌碑を訪ねる奈良歩きなんぞも、
人の少ない冬にはさぞや
胸にしみ入り格別でありましょう。
「何も知らずに奈良を訪れた」という八一。
それは奈良のことを何も知らずに越してきた、
2年前の私自身を思い描くに十分だった。
奈良の奥深さに驚き、また、古代の美に対して
あまりにも無知だった自分に たじろいだ。
けれど今もって
奈良への驚きと無知さは変わらず、
奈良暮しの中にあっても、
日々発見の連続であります。
書・拓本・写真でつづる・・・
『會津八一のうたにのせて』サイト
開催中~12/19日まで 土曜日は9時まで
新潟市『會津八一記念館』
5*SEASONギャラリー「五想庵」のご案内
土日祝のみにオープンする5*SEASONの常設ギャラリーです。
2011年1月~3月まで冬期休暇をいただきます。
★クリスマス展『ノエル』に出展しています。
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