『ダ・ヴィンチ・コード』読了 |  ◆ R I N G O * H A N

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歌うパステル画家5*SEASON鈴御はんの蒼いブログショー


solve a puzzle


シンガポールのマーライオン、
デンマークの人魚像、
オーストラリアのオペラハウス。
この3つは、実際に観たとき
想像とのギャップが大きくてガッカリするという、
『世界三大ガッカリ名所』だそうだけど、
私はルーブル美術館で観た『モナリザ』に
かなりガッカリしたものだ。
「え"・・・? こんなに小さいのー?」
まず、絵のサイズにガッカリ、
次にそこへ群がる人の多さにガッカリ、
つづいて色のくすみ具合にショボーン。でも
芸術の至宝といわれているダ・ヴィンチの傑作を生で観て、
唖然と肩を落し、目をショボショボさせたのは、
どうやら『ダ・ヴィンチ・コード』によると
私だけではなく、世界的にも圧倒的に多いそうで、
まず私の感性にホッと一安心。ただし、
現在ルーブルで観られる『モナリザ』は
修復され色鮮やかだそうだし、
この私も“謎の微笑”に心奪われるかもしれない。
ただ、大きさに関していうなら
たとえ今『モナリザ』を観たとしても
物足りない思いは否めないだろう。
というのも、私は子どもの頃に
『モナリザ』のジグソーパズルで遊んだことがあって、
それが実物よりも かなりデカかった・・・!!!
500ピースだったか、1000ピースだったか、
正確な数字は忘れたけど、
完成した『モナリザ・パズル』は
畳半分以上の大きさで、ルーブルの本物の、
最低3倍の大きさはあったはず。
思えば印刷されたパズルは色もクリアでキレイだった、
私がルーブルで“彼女”と向き合ったとき
いかに落胆したか、それと
『モナリザ』の原画が いかに小さいのか、
ちょっと『モナリザ』のナマを観たことがない人に、
想像してガッカリしてほしいもの。
「へーーーー!」って。

ああ、そう、つまり、
こんなふうだった。以前にも書いたけれど
『ダ・ヴィンチ・コ-ド』は知識の泉だった。
上中下の3巻を読み終えてなお、
トリビアがぎっしり詰まった大ネタ小ネタ満載本。
「へー ほぉー なんとー!!!」
借りてよかった、めでたく読了。
3册セットで貸し主に返して、少したつかなぁ、
それでも今なお、記憶に在って、
後々まで留めておきたい私の雑感を、
ツラツラと付箋ぽく記しておこう。

◆歴史上、イギリスとフランスの仲がずっと悪く、現在もそれは同じで、これが争いのそもそもなわけで、そろそろどうにかならんのか。◆秋の京都での「小展示」に向けてタロットカードを創る身分としては古代エジプトにまで遡る神の概念について知ることが出来たのは ものすごーくよかった。◆女性蔑視という社会は日本特有の考えではなく欧州にもあった。女性崇拝の裏返しでもある。◆5という数字の神秘性。◆新しい単語が生まれるときの妙。◆教会と神社の共通点。小ネタ録だ!

でも、この小説、たった一日の出来事にしては、
事件が多すぎるし、時間経過も無理なんじゃ・・・
ストーリー構成は物足りなかった。
あと、女性讃美、生命讃歌であるのに、
ヒロインの魅力が淡白だったのも物足りない。
魅惑的な描写が少なかったのかなぁ、
サバサバした、ビジネスライクなタイプに
私には思えてしまった。たった一日の わずかな間に
大の男を引っぱり回すという設定なんだから もう少し
ミステリアスな女性であってほしかったナ。
まぁ、あくまで私の好みだけど。

映画は いつかどこかで縁があったら観てみたい。
でも、真面目に創ると面白味が半減しそうだ、
という考えは読了後も変わらず。
小説では「中巻」が一番わくわくして楽しかった。





●『ダヴィンチ・コード』(下)途中の私の感想
●『ダ・ヴィンチ・コ-ド』P100までの感想
●Amazon ダン・ブラウン:著『ダヴィンチ・コード』