繁栄の法 |  ◆ R I N G O * H A N

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歌うパステル画家5*SEASON鈴御はんの蒼いブログショー

栄中

prosper


なぜか、うちで見つかった1冊。
なんで、ある? 今から7年前の
1999年に発行された この書、
なにがどうなってこのような類のもんが
私の手中に存在するのか⋯
コレを押し入れで発見したとき、しばし呆然。
思い出した!!!
私の絵が好きだという人が、
ある日一方的に送りつけてきたもので、
こーふくのかがく⋯と
封を開けて しばしボ-ッとしたものだ。
「こんなもん いらんわぃ!」、
これを読めば あなたは成功するっ!
今のままじゃダメですよっ!
本のタイトルが放っていた単純な成功思想と、
当時の自分を丸ごと否定されたような
強い苛立ちななか、衝動的に すぐ捨てようと思った、
けど、いやまてよ⋯とっさに別の考えが。
不用なものでも一見の価値ありかも⋯
笑えるほどの仏心がわき上がったせいで、
なんと本書は7年も押し入れの片隅で
持ち主が忘れるほど熟成させることになったのだ。
いや、熟成じゃない、腐爛だな。

1999年の著書ということは、「9.11」のテロは
想定外の位地で唱えられているわけで、
今となっては、上滑りの渡世術、
まるで片翼で滑走する飛行機みたいなもの。
現代の世界情勢は7年前の未来予想図よりも
はるかに悲惨だし混乱してる。
いくら ありったけの慈愛を込めて
仏だ、神だ、イエスだと叫んだところで、
イスラムは? ユダヤは どうなん?
とツッコんでしまうのは当然のこと、
あまりの視野の狭さに失笑すらしてしまう。

だいたい、この本に書かれている
「さぁ、自己革命を、心の繁栄を」
のようなことは、一日一日、懸命に暮らし、
己を省みれば 実感できることであって、
だから本書に驚くべき事実も感動もない。
ようする友人や家族と溶け合い、
生命のいとなみに感謝して床に就き、
学ぶことを忘れず、欲張らず、
心身共に健康であれ、こういうことね。
みんな知ってるちゅうねん!

とはいえ、自分が「こうありたい」と願う理想や
将来の標や忘れたくない信条を
第三者のことばで、客観的に受け入れることは
けして悪いことではないし、そうだ、そうそうと
自分の立ち位置を再認識できて良いと思う。
それに、ある章で語られている霊界の仕組みについては、
初めて読む内容が多く、わりに面白く読むことができた。
地獄界や天上界以外にも
いろんな事情があるんやねぇ、死後もたいへんね。
でも妖怪のいる世界っていうのは楽しそう、
トトロもいるのかなぁ、いいなぁ
なんていうと叱られるか⋯。

まぁともかく
この本を読むことは無駄なことではないし、
むしろ私は読んでよかったと思ってる。
大きな字を使っていて読みやすいし、
わかりやすい言葉を選んであるし、
伝えたいという情熱と工夫もある、
こういう人もいるんだなァと納得もできる。
だからといって、けして著者のファンには
雨の代わりに槍がふってきてもならない、私は。
たとえ、7年前にこの本を読んでいたとしても、
心がブルーで落ち込んでいるときでも
感想は同じだろう。私には私の方法があるから。
そもそも、本書の最後のこれがねぇ、
ほんっとに 、どうよ。

21世紀以降の、日本と世界の真なる繁栄は、
東洋の国で発刊された、この1冊の本から始まる


さぶっ。

もう2006年っ。





大川 隆法
繁栄の法―未来をつくる新パラダイム