映画『ホテル・ルワンダ』が
ちゃんと生まれる世の中でよかった。
負の歴史を描いたら刑務所送り、
そんな世の中じゃなくてよかった。
表現の自由がある時代でよかった。
ルワンダ大虐殺は、あまりにも悲惨で、
あのような惨劇は二度とあってはならない、
けれど、ルワンダ大虐殺がなければ、
『ホテル・ルワンダ』という映画は生まれなかった。
だからといって、
「ルワンダ大虐殺があってよかった」
とは、1ミリグラムだって思わない。
たとえ将来、私の望みどおり、
世界中から国と国、あるいは民族間の争いが
まったく消え去ったとしても、
たとえば『ホテル・ルワンダ』や
『続 ホテル・ルワンダ』は生まれるだろうし、
作らねばならない。
負の遺産を過去の遺物として風化させないためにも、
人間の愚かさを後世に伝えるためにも、
嫉妬や ねたみという争いの種は誰の中にもあることを、
平和を願うのなら、
繰り返し言い伝えなければならない。
とかく、人間はあやまちの多い動物だから。
★『ホテル・ルワンダ』日本公式サイト
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