偽映画『サバサンド繁昌記』 |  ◆ R I N G O * H A N

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歌うパステル画家5*SEASON鈴御はんの蒼いブログショー

イスタンブールで売っているサバサンドの
ニッポン版! なんとパンにサバの表情が浮きぼりに。
さっすがテクノロジー大国、
ジャポンヤ(トルコ語で日本)。


3月1日。今日は映画の日、
近頃 あたしは大阪のでこちゃんに
ネットという公の場で苛められ泣いてばかりいる、
せめて映画の日ぐらい好きな映画を観て
心の洗濯をしてこようと渋谷へ出かることにした。
観た映画は『タッチ・オブ・スパイス』という
ギリシャの映画。舞台はギリシャとトルコ。

あたしはトルコという国を旅して以来、
トルコが大好きで、だから めっちゃハマって観た。
泣かなくてもええとこで泣いてしまったのは、
たぶん でこちゃんが昨日、あたしのことを
「屁溜め」って汚い言葉で呼んだせいで、
映画に出てくる家族が、あまりにあたたかく、
よけいに心が打ち震えたのだと思う。

この映画には、
美味しそうなトルコ料理がいっぱい出てくる。
それらを観ているうちに、あたしは
イスタンブールで食べた数々のものを思い出した。
トルコ料理は、フランス料理、中華料理と並んで、
世界三大料理といわれているだけあって、
美味しいのはもちろん、
メニューだってバラエティーに富んでいる。
けど‥‥ボスフォラス海峡で売っていた「サバサンド」、
あれだけはお世辞にも美味しいとは言えない。

サバサンドとは、
トルコパンという「ぶっといフランスパン」に、
焼いたサバの半身をポン!とはさんだだけのもの。
生臭い…。
口に入れた瞬間、あたしは そう思ったけれど、
「今、あたしは東西文化の交差点、
 イスタンブールにいるのだ…」
という安っぽい旅情と高揚感が、
「サバサンドは異国の味、うまいっ!」
と思い込ませていたかもしれない。

そうだ、あの時の あのサバサンド、
あれを日本人に受けるよう改良し
日本で売り出したら、もしかして一獲千金、
あたしは一生楽して、
ウハウハ笑ってすごせるかも…。それに、
常に でこを百歩リードできるかも…、
映画を観た後 あたしは、
数々の腹黒いことを考えながら帰路についた。


あれから時が流れること半世紀。
サバサンドで大当たりしたあたしは、
イスタンブールのスルタン(王)となっていた。
ビバ! サバサンド!
サンバダバンバン! サバサンド繁昌記!
                     <完>

●大阪のいじめっ子でこのブログ