東京へ行ったらいつかは実現したいと思っていた江戸三大蕎麦の食べ歩き。


薮蕎麦・更科蕎麦・砂場蕎麦の名店を1日で巡ります。


室町砂場 日本橋本店


神田駅東口から徒歩数分のところにある室町砂場 日本橋本店。休日の11時の到着で2組目。11時半の開店時は20人くらいの列が出来てました。



元は大阪城の築城の際、資材置き場(砂場)に蕎麦屋を開いたのが由来。その後、徳川の天下統一後、江戸で開業。三大蕎麦の中では一番歴史が古いとのこと。


名物はこちらの店が発祥の天ざる・天もり。


天ぷらそばを夏でも食べ易くという事で、冷たいせいろに天ぷらをトッピングした温かいつゆを合わせたつけ麺スタイルで提供したもの。今ではお店の名物に。


ビールを飲んで待ちましょう。


卵焼きは甘辛い好みな味付け。


天ざる1,700円


天ざるは更科粉を使う白っぽい蕎麦で天もりは挽きぐるみで打つ黒みがかった蕎麦が特徴。


コリっとした硬めな食感と喉越しが楽しめるもの。


温かいつゆに入る天ぷらは海老のかき揚げ。やや甘口のつゆと天ぷらの相性の良さ。


この組み合わせは新潟では見かけないタイプなので、とても新鮮な感じで美味しくいただきました。



かんだやぶそば


続いてやって来たのは、室町砂場から徒歩15分程度のところにある神田薮蕎麦。


12時半の到着で待ちは6組ほど。コロナ後、整理券方式になったようです。



日本で一番有名な蕎麦屋かもしれません。


江戸時代に開業した蔦屋という蕎麦屋が竹藪に囲まれていた事から薮蕎麦と称され、明治になって蔦屋が廃業の際、砂場系の蕎麦屋「中砂」の主人が薮蕎麦の屋号を受け継いだのが神田薮蕎麦の始まり。


2軒目は日本酒を嗜みます。


花番さんが注文を厨房へ通すときの節の効いた独特の言い回しが江戸情緒に触れられた感じになり、また、客を見送る際の「ありがとうぞんじまーす。」の掛け声もなんだか雰囲気があります。


日本酒には焼き海苔と板わさを合わせます。


木箱に入る海苔は箱の下にセットされる炭で温められての提供で海苔の風味・食感が楽しめるもの。


せいろうそば900円


やや緑がかる特徴的な蕎麦の色は元々、夏の蕎麦が美味しくない時期に見ためだけでも涼やかにしたいとの事で、蕎麦の若芽を練り込んだ事がきっかけ。今は若芽の代わりにクロレラを練り込んであるそう。


蕎麦の香りと食感の両方が楽しめる美味しい蕎麦です。


かなりの辛つゆなので、蕎麦先をチョコンと浸けて一気に手繰り上げるのが江戸っ子風。


かんだやぶそばに来れただけで大満足。とても素敵なお店でした。



更科堀井 麻布十番本店


最後は更科蕎麦の総本山的な名店へ。


麻布十番駅から徒歩10分ほどのところにあります。14時の到着。並びはありませんが店内満席。


江戸時代の創業の際、信州の蕎麦の産地である更級と当時の領主、保科家から一字を使い更科としたのが語源。


3軒目は生ビールで乾杯。


濃いめな味付けの鳥焼きがツマミに最高です。


さらしな蕎麦1,000円


真っ白な蕎麦は蕎麦殻を外して精製し、一番粉だけを使い蕎麦にするこの店発祥のメニューなので一番粉は更科粉とも呼ばれています。


こちらもつゆが辛めなので、浸け過ぎ注意です。


店員さんのテキパキとした接客も好印象です。



薮蕎麦


更科蕎麦


砂場蕎麦


御三家と呼ばれる江戸前蕎麦の3軒を回れて大満足。


いずれのお店も風格があり、また接客も見事で、行って損はない名店かと思います。



ごちそうさまでした!