内田樹の『おじさん的思考』(晶文社 2002,4)が角川文庫の今月の新刊として出たのを機に再読した。名著だと思う。
「学校でまなぶべきただひとつのこと」の中で、内田は「必要なのは『知識』ではなく『知性』である。『知性』というのは、簡単にいえば『マッピング』する能力である。『自分が何を知らないのか』を言うことができ、必要なデータとスキルが『どこにいって、どのような手順をふめば手に入るか』を知っている、というのが『知性』のはたらきである。学校というのは、本来それだけを教えるべきなのである」(角川文庫 174頁)と述べている。10年近く前、晶文社版でこの一文に触れて以来、知識よりも知性を育むことが僕の教育目標となった。
改めて『おじさん的思考』を読み返してみて、そのことを思い出した。
明日からまた頑張ろう。