Eureka/Mignon Single Dose BlowUp Cleaning ミニヨン シングルドーズ ブローアップ クリーニング ホッパーセット (Mignonシリーズ専用)
ちょっと値が張るのですが、なかなかおしゃれで買ってよかったものの一つです。ただし、ネーミングがよくない。
この記事は去年の暮れにアップしたのですがちょっと書き換えて再投稿しました。
何に怒っているのかというと、ブローアップというとあたかも蛇腹部分を叩くことで圧縮空気の流れでグラインダー内部に詰まった豆が排出口から吹き飛ばされて出てくる。そんなイメージになるじゃないですか。これはそういう製品じゃない。嘘じゃないか。
少しだけ冷静になってグラインダーの構造を考えてみたらわかる。
豆は臼刃で粉砕され、その下から排出される構造です。では、ホッパー内で圧縮された空気は、どこを通って外へ出ていくのか。臼刃で完全に空気の通り道はいったんそこでほとんど遮断されてるはずです。(微細な隙間はあるでしょうが)
連続的な気流として粉の排出口まで風圧が抜けるには、臼刃のこの隙間を通過しなければならない。しかし実際の構造を見れば、そこに隙間はほとんどないんです。つまりこれは、空気が吹き抜けて粉を押し出している装置というよりも、叩いたときの衝撃や振動によって、内部に付着した豆や粉を落としているのが機能の本質だとわかる。
さらには、ホッパーの四隅には空気穴が開いており、叩いて圧縮された空気は全部その穴から抜けている。この構造を見れば空気で吹き飛ばすのが目的ではないのは一目瞭然です。つまりブローイングシステムになってない。叩いて圧縮された空気は全部その穴から逃げているわけです。
要するに、実体は「ブロー」(吹き飛ばし)ではなく「振動」ですよ。弱い圧力変化がまったくないわけではないけど、主役はどう見てもタッピング、つまり叩いて落とすことです。そう考えると、「ブローイングシステム」という呼び名は到底、誠実とは思えない。
どことは言わないけど、吹き飛ばし機能を強調して販売するのはこの「誠実さ」に著しく欠けている。エセ科学的な理由でこじつける人が多いのは、どうもコーヒー関係の人に特に多いと感じるのはイメージを重視する分野なので、仕方ないといえば仕方ないのかもしれないけれども、珈琲を趣味にしてから、どうもこの辺の不誠実さがすごく気になる。嘘つきとまでは言わないけれども、どうも何かね……。いや、もうこの際、嘘つきと言っちゃっていいんじゃないかと思います。
コーヒーというのは非常に感覚的な部分があってイメージを大切にするのはわかります。
皆それぞれにこだわりがあるし、私も実際のところ効果があるかどうかわからないことでもこだわってやっていることもあります。ただね、こうすると味が全然違いますよとか、そう言いたい気持ちはすごくわかるけれども、同じコーヒー豆使っていて味が全然違うわけないんですよ。ほとんど気分の問題に近いのが事実。
話はそれるけれども、例えば(といっても具体例は避けますが)こうするととてもおいしくなる。でも、こうするとまずいといって、実際にやって推奨しない方法で淹れたコーヒーを飲んで「うわぁ、まずい」とか顔をしかめて言ってる動画配信者がいたりする。
おかしいでしょう。同じコーヒー豆を使ってちょっと淹れ方を変えただけなんだから、気のせい程度の違いや好みの違いでしかない。それを「まずい」とか言ってる。ほんとにコーヒーが好きなら、どっちもおいしいはずですよ。私は、そういう不誠実な人が大嫌いです。
同じエスプレッソでもリストレットで淹れたときとルンゴで淹れたときとでは、さすがに私みたいな鈍感な者でさえ味の違いはわかります。これほど大きな違いでもどっちが好きかは好みの問題としてあるだけです。「まずい」とは言わない。いや、あんまり憎まれ口はききたくないのだけれども、コーヒーは好みのわかれる繊細な味の違いを楽しむ世界のものです。だからといって、好みの違うコーヒーをまずいとは言わない。多分、そういう人は本当にコーヒー好きなのかどうか疑わしい。(いや、わかりますよ。繊細な味の違いが私はよくわかると言いたいのだというのは)
話を戻して、ある販売業者さん(名前は出しませんが)のyoutubeのPR動画で、グラインダーで挽く前の豆を精密に計量して、挽いた後の粉の量を精密に計量して、ほら、ほとんどばらつきがないといって 紹介していたりする。
その比較の仕方たるや、ブローイングシステムが本当に機能した結果かどうかなんてわからんじゃないですか。だって、各種グラインダー自体の性能比較をしていたときのテストと全く同じことやってるからですよ。 0.1g単位で正確に計測しましたと、いかにも科学的、精密な比較テストをやっているように見せかけてるだけ。
ブローアップに関係なく粉は毎回内部にこびりつきますよ、そりゃ。豆を挽くたびに前にこびりついた粉が押し出されて、結果、常に一定量順繰りに出ているだけかもしれないじゃないか。それのどこがブローアップの効果になるんですかね。あんまり視聴者をばかにするなと。
だからといって、この製品自体を貶めたいわけじゃない。むしろすごく気に入っている。つまり、売り方なんですよ。粉を叩き落とすためのものと素直に言えばいいじゃないか。何がブローアップシステムかと。
私がエウレカミニヨンスペシャリタの本体を購入した業者さんなので、ブローアップシステムを強調して売るのは誠実ではないから、ちゃんと本来の用途を説明して動画などを出したらどうかとメールで丁寧に説明したつもりなのですが、どうやらモンスタークレーマー認定されて、めんどくさいやつと判断したらしく、ガン無視されたのが非常に残念でした。(いつもなら丁寧な回答が返ってくるところです)
そりゃ、元のアメリカの製造元でそのような商品名で出されているものだから、ブローアップと書いてあるけれども実際はそうじゃありませんよと言うのは商品を売る立場としては難しいかもしれないけれども、商品の紹介の動画では吹き飛ばすということを強調されていたので、私はそれは誠実ではないと言ったわけです。これに対して何らかの回答があれば、まあ売り手としてはやむを得ない部分もあると了解するつもりでしたが、ガン無視されて怒っちゃったわけです。
エウレカ・ミニヨン・スペシャリタは外装が角ばっていて、豆が上のほうに引っかかって下に落としたいときにうっかり本体をコンコンと叩くと、正直なところ手が痛いのである(笑)。
これが毎日のこととなると意外と無視できない。そういう意味では、この蛇腹つきホッパーは非常によくできている。叩く場所が最初から決まっていて、素材はラバー製、力を入れても手に優しい。人間がついやってしまう行為(トントン)を、ちゃんと安全で合理的な方向に誘導してくれる。(ばかばかしいと思うでしょうが、これが毎日のことだからこそ効いてくる)
それだけに、名前とか紹介のされ方が惜しい。これは便利な製品で値段はともかくとしてw 超おすすめしたいのに、ブローアップシステムだと思って買うと、話が違うじゃないかということになる。
圧縮空気で内部を一掃するような仕組みを想像すると、それは違う。空気で吹き飛ばすクリーニング装置ではない。「上手に気持ちよく叩けるようにした装置」なのである。
だから、使い方にしても、上から蛇腹を押して空気を送り込むようにしても効果はなく、結構強めに上からバンバンとはたくようにしてグラインダーに振動を与えることで付着した粉が落ちるイメージです。特に効果があるのはモーターを回転して刃が動いている間に上から叩くとごっそり詰まっていた粉が落ちてきます。
言うなれば、ピコピコハンマーつき一人用ホッパーである。
それじゃ売れない?
英語で言ったら何だろう。英語の得意な人、考えてあげてください。(笑)
最後に余談として、youtubeなどでコーヒー動画を出している人に言いたいことがあります。
まず、コーヒーというのは(好きな人には、ですが)おいしいものなんですよ。
だから、動画の最初にコーヒーっておいしいですねぇとかいう場面は入れてもいい。
問題は、こうするともっとおいしいコーヒーを淹れられますよといって、そこからよくあるコーヒーの淹れ方の動画になるわけですよね。
で、動画の最後に出来上がったコーヒーを飲む場面がありますが、これをカットする。
だって、おいしいに決まっているわけですよ。それをオーバーアクションで「美味しいー!」とか言って奇声を上げる場面て、演出的にはインパクトがあるけれども、回を重ねると嘘っぽくなる。私はこれがだんだん鼻についてしまって、この嘘つきがと思って腹が立ってきてしまうんですよ。それは私がひねくれているというのもありますけどね。
それでコーヒー動画を見なくなってしまったんですよ。この気持ちわかってほしい。(´・ω・`)
