ジャバラのチューブ、例えば洗濯機の排水ホースやロボコンの手足などをパスで描くのはとても大変です。
直線なら比較的容易ですが、チューブはくねくね曲がっていることが多く、角度を変えて曲げながら等間隔にするのはとても手間がかかるうえ、少しでも間隔が空いたり、ズレるだけで不自然になってしまいます。
このようなものはコンピュータが得意とする分野ですが、パスで描く決め手は方法です。
例えばこんな感じに曲がっているホースがあって、ジャバラな感じにしたければどうしますか?
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ここで考案した手法は5分あれば誰でも作れ、工程(作業の難易度や工程数)、完成度(仕上がり)、応用(別形状への流用など)、修正時(形状の修正)も考慮しています。
せっかくなので途中作業の検証も載せておきます。
初めに思いついたのはブレンドしてから「ブレンド軸を置き換え」する方法。これを使えばパスに沿って中間オブジェクトが生成されます。
しかし、ブレンド軸は、曲線では等間隔にならず、両端のオブジェクトの角度などをあわせなくてはなりません。応用も、長さが伸びた場合中間のオブジェクト数を増やさなくてはなりません。
【工程×、完成度×、応用△、修正時△】
次は「ブラシ」。
ブラシの元となるオブジェクトを作るのに手間がかかり、適用するまでどのようになるかわかりません。
アートブラシは伸びたり縮んだりしても、ブラシ作成時の数で伸縮するので長さの違うものはその都度作り直さなければなりません。ブラシ特有のゆがみも生じるので完成度もイマイチです。
【工程×、完成度△、応用×、修正時×】
検証の結果、最適な手法は「パステキスト」です。
「●」を入力して塗りと線幅を設定し、コピペで増やします(順番は前後してもOK)。級数でチューブの直径、長体で形状、トラッキングで間隔を確認しながら調節できます。トラッキングはショートカットもあります。
曲線の変形や長さが伸びた場合にもパスを修正するだけで対応できます。
【工程○、完成度○、応用○、修正時○】
「●」以外にも「アルファベットのC」に等幅のフォントを使うと電話のコードのようなものも作れます。作字をすればもっといろいろなものができる気がします。←ちょっとなげやり。
これはパスに沿って文字を配置しているだけなので、あくまでも擬似的なジャバラができます。パースの付いたようなものは対応できません。
文字なので最後にアウトラインを忘れずに。
ちょっと作例を。
ロボコンの手足をささっと描いてみます。
手足以外を描いて、手足はパス一本(中心でなくてもよい)。
パステキスト適用。中心を取らなかった場合はベースラインシフトで調整。
プレビューではテキストはがたついて見えてもデータには問題なし(拡大表示)。
アウトラインしてグラデをかけるだけでこんなかんじ。
©東映・石森プロ
ワタクシロボコンでなくはっちゃん世代なので、頭のアンテナなくても気になりません。