段落スタイル | 3倍早くなるためのDTP講座

3倍早くなるためのDTP講座

DTPの作業を早くするためのテクニックを綴っていこうと思っています。

いまさら…とお思いでしょうが、基本は大事です。
ここは時間を短縮できる大事なポイントなので…。


InDesignでは改行から改行までを「段落」と定義しています。

その段落に、設定をまとめた「スタイル」を適用することで、段落書式を一括で変更することができます。

スタイルは設定がリンクされている状態なので、設定を変更すれば適用されているものも自動的に変更されます。

段落全体に適用されるので一部の書体や級数だけを変更することはできません(それは文字スタイルで)。


●メリット

・一括管理
本文や見出しなど種類の違うスタイルを作成することで、文字属性を容易に設定でき、修正時には一括して修正ができる。
基準スタイルを使えばバリエーションが作れるので、設定の管理が楽になります。

・手軽にスタイル適用
ショートカットを設定でき、また、クイック適用次の段落を適用で簡単に適用できます。
段落スタイルは段落ごとなので、カーソルが入っていればその段落全てに適用されます(文字全部を選ぶ必要はない)。
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段落スタイルの適用では左と右はまったく同じ意味。テキストを反転選択するのはムダです。

検索置換で置換の設定に当てられるので、段落内の文字がひとつでもヒットすれば段落スタイルが適用されます。

・多彩な設定
段落書式のほとんどの設定を組み込めますので、応用次第では手動で設定することなく、テキスト属性を整理できます。
とくに応用のきくものをいくつかピックアップ。

●基準スタイル:基準スタイルを決めることで親子関係をもち、スタイルの差分を設定ができます。例えば本文を基準スタイルとしてフォントのみを変えたり、突き出しや字下げなどを作成できます。親側を修正すれば子側も自動で変更されます。

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1行目が段落スタイル1(基準スタイル)
2行目が段落スタイル1を基準にしてインデントのみを1文字下げた。
3行目は段落スタイル1を基準にしてゴシックにした。

段落スタイル1の文字カラーをシアンにすると段落スタイル1を基準にしたスタイルは自動で変更されます(右側)。


●段落境界線:罫線を太くして前後を重ねることで擬似的にカコミや網フセなどにできます。グラデーションや角丸もできます。
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2点とも、見出しは段落スタイルのみの適用です。下の方は先頭文字スタイルも適用しています。


先頭文字スタイル:文字スタイルを任意の区切りで適用できる機能。詳しくは後述予定。

●段落分割禁止オプション:見出しなどが最下段に来たときに自動で送ったり、分割を禁止したりできます。開始位置を決めれば改ページや改丁なども自動でできます。


組み込めるものはスタイルに組み込んでしまいましょう。

スタイルの注意点としては、同じ種類のスタイルは同時にかけることが出来ません。別のスタイルをかけるとかけてあった設定は消えて無くなります。検索置換などで置換後スタイルを適用するときなどは注意して下さい。