「おはよっっ!!

   ケンティー!!   勝利っっ!!」





「・・・聡・・・ちゃん・・・・・・。

   朝・・・から・・・元・・・気・・・・・・だね?」


「朝だから元気なんだよ!!

   ほらぁ〜〜起きて!起きてよ!!」



「・・・う〜〜ん・・・・・・分かったから・・・・・・。

   あと5分・・・あと5分だけ・・・頼むよ。」


そう言って


腕の中の勝利の髪に

顔を埋めるケンティー。



勝利なんて

返事もないし

ピクリともしない。





・・・・・・勝利だけじゃないけど。




実は


ケンティーと勝利を

起こす前に


風磨くんとマリに

先に声をかけたんだけど


全くの無反応で

起きる気配が全然なくて。



それで


ケンティーと勝利のふたりを

起こそうとしたんだけど・・・・・・。



こっちもダメかぁ〜〜〜。



もう!!


みんなして

お寝坊さんなんだから!!




僕がひとりで

ガックリしてると


ごにょごにょとした

人の声が聞こえてきた。



あっ・・・この声は・・・・・・。


勝利だ。



僕の声がけに

やっと

ひとり起きてくれたと思って


嬉しくなって

ガバッと顔を上げると。





「・・・・・・ん。・・・・・・あ・・・さ?」


「目・・・覚めた?」



「・・・う・・・ん・・・・・・。

   でも・・・まだ眠・・・い・・・・・・。」


「ふふっ・・・かわい・・・・・・。」



「・・・・・・ねぇ?」


「うん?」



「いつも・・・みたいに・・・してくれないの?」


「それは・・・おはようのキ・・・・・・。」




甘い甘い

ケンティーと勝利の

ふたりのやりとりが聞こえてきて


なんだか

無性に恥ずかしくなった僕は



慌てて

ふたりに背を向ける。




・・・寝起きの勝利って・・・あんななの?