思いがけず
マリウスに館内で出会った俺。



彼は

とあるメンバーのいびきに
安眠を妨害され

部屋を
抜け出してきたとの事。



俺は俺で

隣で眠っている勝利の
やや乱れた寝姿に

心・・・乱されかけて

頭と体を
冷やすために

館内を歩いていた。




まさか
こんな明け方に・・・・・・。

世界一かわいい弟くんは
深夜と言っていたが

時間的にいうと深夜ではないと
お兄ちゃんは思うぞ?

ふふっ。


まぁ・・・それはそれで置いといて。

そんな時間帯に
奇跡的に出会うなんて

やっぱり
ご縁のある人だったと
思わずにはいられない。

なぁ?
マリウス。



その後とりあえず
ふたり一緒に部屋に戻ってきたが

和室だし
ノックするのも何か変だしって
俺が思っている最中に

なんの躊躇もなく

『スパーーーーン!!』


部屋の襖を開けたマリウス。



さっき
自分で自分のことを
敏感だと言っていた割には

こういう所は
潔いいのなマリウス?


驚きを通り越して
笑いが
こみ上げてきた俺だったが


俺とマリウスの
眼下に見えた光景に

思考回路が停止する。




お前らふたり何してんだ?


いやこれは
どう見ても・・・・・・ナニだよな?


固まる
俺とマリウス。



すると

菊池は
聡ちゃんに覆いかぶさり
プロレス技らしきものをかけ始めた。





「よーぉ。・・・おかえり。
   ・・・・・・頭は冷えたかい?・・・中島さん?」



お前・・・さ・・・・・・。

今、ぜってぇーに
・・・・・・ごまかしたよな?



そんなこんなと思いながらも

部屋に戻ってきた俺は
無意識に
勝利の姿を探す。


ああっ!!もうっっ!!
また腕出して!!

浴衣の袖が落ちて
腕の付け根が
見えそうな位になってるし!!



・・・・・・俺。

こんなにも独占欲が強かったか?
心が狭かったか?

仕方ないよな。

だって
大好きだから勝利のこと。




「・・・ふぅ・・・う"ま"く"ん"・・・・・・。
   痛い・・・んです・・・けっ・・・どぉぉ!!」


聡ちゃんの
息も絶え絶えな声に

俺の思考が現実に戻される。



おっと。

俺たちが
部屋にいない間に

このふたりは・・・・・・。



勝利が起きていたら
『バカップル』って言われてんぞ?

なぁ?