不思議な絵 | 意味無し

不思議な絵

この話は、以前にブロガーヤブルンジャー桃さんにした話で他の人たちにも話をしたくて記事にしました。

この絵は古い油絵です。











森の中で朝もやの掛かったような風景画です。


この絵はクヌートさんの父親方の祖母が戦後すぐに購入したものです。

闇市でお米を買いに行き、この絵を持って帰って来たそうです。もちろんお米を買わずに。

さすが私のグランマ、食べ物を減らしてまで好きな物を買うなんて。周りの家族はえらい迷惑だけど…。


それから早62年、我が家のリビングに飾ってます。

クヌートさんは、小さな頃からこの絵が大好きで何時も眺めていました。

この森から今にでも動物が飛び出すかもしれないと思いまして…。


そして、その時が訪れます。(NHKその時歴史が動いた風に)


その時はリビングではなく玄関に飾っていまして、幼稚園へ行く前に恒例となっている、絵の張り込みをしてました。いつでも動物が飛び出してもいいように。


その時、この絵に吸い込まれるような感じがしました。

周りを見渡すと、あれ?森の中なんです。

絵と似た風景の中にクヌートさんは佇んでおりました。

不思議と怖いとか帰りたいとかは全く考えていなくて周りを歩き動物を探しましたがいません。
鳥のさえずりも聞こえない静寂の世界。

すると遠くで母の声が聞こえました。

声のするほうへ歩いて行くと光があり、また身体が吸い寄せられるような感じがしました。

するとその絵を見ている自分に意識が戻り母親が心配そうにしていました。

いくら声を掛けてもずっと絵を見つめ続けていたのでずっと名前を呼び続けていたそうです。

「僕、この絵の中にいたんだよ」。

と母親に言いました。

母親は絵の中には入れないのよと言いましたが俺は今起こったことを懸命に母親に話しました。


その後、この絵は祖母の家に預けられましたが
俺は懇願して、また我が家に戻ってまいりました。

あれから何度もチャレンジしたのですが、あれっきり絵の中に入ることは出来ませんでした。


子供は感受性が豊かです、豊か過ぎて絵の中にまで入った感覚で絵を見ていたのでしょうけど、あの森の中を歩いた時に枝を踏み折れた感覚まで覚えています。


忘れられない体験の一つです。