農産物直売所に行きました
私の大好きな場所です
心を込めて大切に育てられ、
ひとつひとつ丁寧に
袋づめされた新鮮な春の野菜が
所狭しと並んでいます
可愛い娘をお嫁に出すような
生産者の方のお気持ちと、
絶えることのない自然の営み
春が巡ってきた喜びを感じて
野菜を眺めながら
じわっとくるものがありました
更年期障害でしょうか
まあ、それもあるのでしょうが
何故こんなにも今日の私が
感傷的かというと…
読み始めるのに
ちょっぴり勇気が必要だった この本
2013年2月
白血病で亡くなった市川團十郎さんの
長女 市川ぼたんさん(海老蔵さんの妹さんです)の
「 ありがとう、お父さん 」
昨日いっきに読みました
深い悲しみに沈みながらも、
冷静に前を向いて進んでゆこうとする
ぼたんさんの文章はすぅーっと心に入っていきました
先月だったか、ぼたんさんが撮った闘病中の團十郎さんのビデオ映像をもとにしたテレビ番組がありましたが
こんなにも明るくて優しくてユーモアに溢れたお父さんだったら
ぼたんさんは お小さい頃から
パパ大好き何でも話して仲がよかったのだろうと想像していたのですが、
意外にも、発病前の父 團十郎さんは
芸に厳しいのは当然ですが、無口で話しかけづらい存在だったと書いてありました
父親の病気をきっかけに
一緒に過ごす時間を得て、たわいない話ができるようになった という部分は、
私も同じような経験を 同じ頃していますので胸に響きました
確実に悲しいゴールに向かって過ごす時間ではあったけれど
ある意味とても幸せで充実した時間だったので、あの時あの場所に戻ってみたい気持ちは常にあります
本の隣に写っているのは、
團十郎さんのロングインタビューのテレビ番組のDVDです
発病後 いったんはお元気になられて舞台復帰なさった頃のようですが、
闘病中に感じた死の恐怖などを語る
團十郎さんは相変わらず穏やかな笑顔です
太陽のようなお父さんがいなくなった後も、ぼたんさんのお家では
お父さんがお好きだった庭の桜が
毎年 忘れずに咲くのでしょうね
話を戻します…
農産物直売所の近くに、なんと
白鳥の飛来地があります
埼玉県まで、それこそ忘れずに毎年飛んで来てくれるとは可愛いでしょう
もうすでに多くの白鳥たちが北へ飛び立った後でしたが、まだ十数羽残っていて会うことができました
以前は餌付けをしていたようで 人が来ると 寄ってくるのですが、
何も持っていないとわかると
「エサくれないのね、なーんだ」
という雰囲気で、スーーッと方向転換して泳いで行ってしまう様子が愛らしかったです
白鳥たちのクゥクゥという鳴き声、お聞かせしたかったです~