以前も一度 ご紹介しましたが、
"冷たい炎の画家"
歌舞伎座のお帰りに
立ち寄って頂きたい
素敵な場所
三菱一号館美術館
丸の内ブリックスクエアの一画
こじんまりとした
プライベートガーデンといった趣きの
中庭には薔薇や小さな噴水
それらを眺めながらの
レストランのオープンエアのお席
樹々の緑が木蔭をつくり、
大きな通りにも面していないので
リラックスできそう
今回は、失礼ながら
まったく存じ上げなかった画家さん
ヴァロットン展に行きました
日本初の回顧展です
"冷たい炎の画家"
"視線の裏側"
こんなキャッチコピーですが・・・
人との距離感とか
人に対する好意の示し方とか
しっくりきてしまって
とても好きな雰囲気でした
少女が赤いボールを追いかける
不自然な構図の
「ボール」 1899年/パリ・オルセー美術館
覗き見的な視線で描かれたという
「肘掛椅子に座る裸婦」
1897年/グルノーブル美術館
・・・・・左團次さん、この絵お好きかも
お金持ちの妻、二人の連れ子との食卓
自身は影として描かれる
突き刺さるような小さい女の子の視線
「夕食、ランプの光」
1899年/パリ・オルセー美術館
順路に沿って歩いていたら・・・
あら、まぁ
こんなところで
海老蔵さん&團十郎さんの浮世絵に
お目にかかるとは
ヴァロットンは
スイス生まれフランスで活躍した
「ナビ派」の画家だそうですが、
日本の浮世絵に
大きな影響を受けて
コレクションしていたそうです
ポスターにもなっている
「貞節なシュザンヌ」
1922年/ローザンヌ州立美術館
この三人
何を話しているのでしょう
奧の女性の表情、いいですねぇ~
そして二つの
ツルピカ頭、いいですねぇ~
何がどういいのか
わからないのですが、
とってもいいんですねぇ~
前日に歌舞伎座で拝見した
七月大歌舞伎夜の部「修禅寺物語」
市川寿猿さんが演じてらっしゃる
修禅寺の僧は、
御頭(←正しい丁寧語がわかりません、ごめんなさい)が
ひかり輝いて美しくて
慈悲に満ち溢れて・・・
何故か
とても印象に残っていました
修禅寺の僧が
聖なる光 であるならば、
たぶん
こちらのツルピカブラザーズは
エロ
なんですけれど、
その光る質感の描き方は
素晴らしいと、
母も長時間 眺めておりました
それから、それから
白と黒の世界
木版画の作品も多数展示されており
オトナの男女、市井の人々、戦争
児童文学「にんじん」の挿し絵、
など
シリアスな内容でありながらも
愛らしいモチーフに溢れています
「楽器」シリーズの中の一つ
「ヴァイオリン」1896年/三菱一号館美術館
暖炉の前で奏でる人を
斜め後方から描いています
踵から伸びる黒い影
この構図は
とても素敵でした
もともと東京生まれの私たち母と私
でも、こんな東京一泊旅行が
近頃の最大のお楽しみです