先日、友人のライブを観に行きました。

ライブが終わり、なんとなく隣に座ってる人と話し始めました。

よくあるんですよ私。

飲みに行くのも一人が多いですから、カウンターに座ってとなりの人も一人だったりするとたいてい何かしゃべりますね。


まあ、その日はライブの内容かなんかが共通の話題ですから、そんな話をしてたんだと思います。

そしたら突然そのとなりの人がこう尋ねてきたんです。


「どんなことされてるんですか?」


ってね、わたしの手を指さして訊いてくるんですよ。

なんか手に関することが訊きたいのだなって思いましたから


「ギター弾いたり、血圧計ったり、いろいろです」


って答えました。


その女性…あ!女性なんですけど、年はわたしと同じくらいかなあ。

ま、女性の年齢を云々カンヌンするのは野暮ですから、同じってことにしておきます。


で、なんでも若い時に父親と死に別れたんですが、遅くにできた子だったらしくて随分とかわいがられたそうなんです。その父親にね。


父親は人形作りの仕事をしていたそうで、そのせいか(ってことはないんですが)器用そうな細い手をしていたらしいん。


私の手も華奢な方でして、女性的と言ってもいいくらい細いんです。

それで、私の手を指さして訊いてきたんですね。

私が、実は人形作ってますって答えたらびっくりしたでしょうね。


とにかく、私の手がその父親の手に似てるってだけの話なんです。

でも、私のような手の持ち主に久しぶりに会っただか初めて会っただかって大喜びでして、あんまり褒めるもんだから、後んなって高い壺だか印鑑だか買わされるんじゃないかって思いましたが、何もありませんでした。


最後に私の手を触って帰っていきました。


それだけなんです。きょうの話は。

ただね、なんかこう、いいことしたような気分になりまして。

私の手を見て、亡き父親を思い出す…。いいじゃないですか。


で、私も考えてみました。

私の父親はまだ(?)生きておりますが、何を見たら父を思い出すんだろうって。

意外とないですよ、考えてみると。

考えちゃいけないんですかね。


私の息子達は何を見た時に私を思い出すんでしょう?

保育園に通っていた頃の次男が描いた私の絵があるんですが、両手でなんか抱えているんですね。

やはり、私は常にギターを弾いているイメージなのだなと思いながらも一応訊いてみました。


「父さんが抱えてるのは何?」

「お酒」


むむむ


「ギターは描かなかったの?」

「ここ」


それは隅に立てかけられた黄色い棒だった。しかも小さい。


そんなものなのかもしれない


ケンパパでした