20年以上前のことです。

  住んでいたマンションは1階で、前に幅2メートルくらいの庭があり、高さ4メートルくらいの桜の若木が2本ありました。

  隣地にもちょっとした木立もあり、毎朝、この庭で雀が鳴いて、うるさかったですが目覚ましの代わりになっていました。

  ある朝、そこで雀の「ヂヂヂヂ・・・」というけたたましい声が響いて表を覗くと(本当のことです)、猫が雀をくわえて隣との間の塀を駆け上がり、その猫をもう一羽の雀が追いかけているのが見えました。鳴き声は追いかけている方の雀の声のようでした。

  そのときは、ちょっと可哀そうだという気持ちと、雀が仲間を助けようとして猫を追いかけることもあるのかという意外感が残っただけした。

 

  それからこの庭で雀の声は聞こえなくなりました。そればかりか、3センチメートルくらいの白い毛虫が大発生し、2本の桜をほぼ覆い尽くす位になりました。

  いつまで経ってもそんな状態のため、殺虫剤のスプレーを撒いたところ、虫は無くなりました。

  それから3年くらい住んでいたのですが、雀の声は聞こえないままでした。

 

                    

 

  解せません。雀に20羽とかのグループがあるとするとそのグループがここに近寄らないことはあり得ます。それでも、ここは危険地帯であるという情報を何年も伝える手段があるのかが疑問です。

  また、周辺に20羽のグループが複数あったとすると、そこに伝わり、それが何年間も守られていたことになります。

  どこかでこういうことについて説明されたものを目にするかと思っていたのですが、未だに目にしていません。

 

  今回、ネットで調べたところ、≪スズメはムレでの情報網が凄いので誰かが(脅かす、捕まえるとかの)酷い目にあえばぱったりと・・となります≫という書き込みを目にしました。

  ぱったりになる経過を知りたいのですが。

 

  そういえば、春の子育ての時期に、雀が、人前にヨタヨタと現れるのはおとりになってヒナを守ったり、注意をそらして猫やカラスを遠ざけるという狙いがあるのかもしれません。

 

  最近のNHKのファーブル昆虫記でも、昆虫の驚異的な能力が紹介されています。

 

  雀や昆虫を見習って、分かっていることくらいは守れるようになって、二日酔いになる飲み方はしない、準備書面に感情的なことを書かない、誤字脱字がなくなるというその日に、一歩でも近づくように心がけたいものです。