純粋な愛の感情はあきらかにこれまでとは違うものでした。


これまでの感情には、相手にこうして欲しい、悪く言えば、彼を手に入れたいという欲が混入していました。


離れるのは嫌、離れるのは怖い、という恐怖の感情も混じっていました。


それは恋だ、と言えるでしょう。


同時に、相手を愛しているということだと、常識的には言えるけれど…常識は通用しません。


何も混じっていない愛の感情を、恋している人に抱いたことは初めてでした。


感じたのは一瞬ですけど。


それは、動物や、子供に対する気持ちに似ていると思いました。


芸能人を応援する気持ちにも少し似てる。


友達や仲間と何かの目標に向かって団結している時の気持ちにも。


家族に対する気持ち(安心感)のような。


どれも少し似てるけど、もっと、真ん中にあって抽象的な感じもして、名付けられない感情でした。