前回のブログです。
医師から父の余命1、2ヶ月の宣告を家族のみ受けた際に、本人には言わない方がいいと言われました。
本人は余命約1、2年というのは知っています。
そこから腹膜播種からの腸閉塞がわかり余命が短くなりました。
水すらほぼ飲めませんが、食欲はあり頭もしっかりしているので死ぬ時まで退院出来ず、食べずにただ病院のベットにいることに絶望するからです。
しかし、看護師さんからは、「お父さんは状況がわからないから家へ帰りたいと言うのでは?、やんわり伝えてみたらどうか」と提案がありました。
同じ日の夕方に先生に会った時には、やはり本人には死刑宣告のようなものだから言わない方がいいと思うと言われました。
父に会い、余命宣告はしない方がいいと実感しました。夫や私の周りの人も同じ意見でした。
動けるならどこかへ行ったり出来るが、水すら飲めず退院も出来ず死ぬまでベットの上なのに、わざわざそれをいま言う必要があるのか、ということでした。
看護師さん伝えたところ、本人に言うの辛いですもんね、と言われましたが、そういうことではなく本人の状況や性格を考えたら、言う必要がないと思い余命は本人には伝えないでほしいと言いました。
この日、父は数日前に沢山話せた時とは違い、睡眠薬が効きすぎているのか一言話しては10分スヤスヤ寝て、また一言話し出しては話している途中にスヤスヤ寝おちするという、そのままスヤスヤ逝ってしまいそうなのに、「お父さんはあと一ヶ月だよ」と、わざわざいう意味がわからないと思いました。
でも頭ははっきりしており、最初に発した言葉は、
アメリカの大統領選のこと、そして母ちゃんは来ないのかときいてきました。よく、母ちゃんにはもっと来てほしいと言っていました。
寂しいのだなと思いました。
そして、「疲れちゃうと思うからもう(帰って)大丈夫だよ」
と私を気遣い、またスヤスヤ寝ました。
睡眠薬が強いせいなのか、看護師さんの話では夜に少しせん妄も出たようです。寝ている時間が多いのと、せん妄はその時期が近くなってきたサインではあるようですが、睡眠薬を始めたばかりなのでそのせいかどちらかわかりませんでした。
私は看護師さんに、もしその時期が近づいているのなら、なるべく痛みのないようにしてほしいと伝えました。
この日、父は痛み止めや睡眠薬のおかげで、「痛みや眠れないなどの辛い症状はない」と言っていました。
この日の私は夜寝れたけど、朝早く起きてしまいました。
翌日の面会で、やはり主治医の先生から余命は伝えない方がいい、他の先生達も同意見と言われました。
看護師さんは先生に確認もせずにそんなことを私に言ったのか少し疑問でした。
おそらく一度せん妄で無意識に点滴を外してしまったようなので、そういうのを辞めてほしいという気持ちからなのかなとも思いましたが、せん妄であればコントロールは出来ないだろうし、余命宣告するよう伝えてきたのは少しおかしいね、と夫と話しました。
しばらく経ってからもまた言ってきたので、嫌な気持ちにはなりました。
私の主観ですが、余命1年以上であれば余命宣告を本人も知りたいか、元気なうちに余命を知りたいか確認しておくといいと思うのですが、余命2ヶ月程度なら本人に言うメリットってあるんでしょうか?
余命1、2ヶ月だとほぼ体も1週間ごとに状況も変わっていきます。出かけたりするのは難しいので、わざわざあと一ヶ月の命だと本人に言う必要あるのかなと思いました。
