「道」



この道を行けば

どうなるものか

危ぶむなかれ

危ぶめば道は無し

踏み出せば

その一歩が道となる

迷わず行けよ

行けばわかるさ

行くぞー

1・2・3

ダーーー








国土交通省・省訓
『ビバ!特定財源』より抜粋
僕は七年間同じ美容院に通ってる


いつも同じ美容師で、凄く上手い。

いつも期待以上の仕上がりだ。
居心地もいいし、スタッフの対応も好感が持てる

言うことない美容院だ

あるひとつを除いて。



それは、客に面白トークを異様なまでに期待する。


まだ通い始め位の時、何気なく話したエピソード話が、思いのほかウケちゃった

偶然、何回かそんな事が続き

いつの間にか
「笑わせる客」
というイメージが定着

たまにネタ無いと、明らかに店員全員不満顔。


それがなんだか辛くって



今、僕は髪が伸びた
散髪に行きたい



散髪代くらいのお金はある
散髪行く時間も作れる


だけど


散髪する時、話すネタがない



なんで、俺だけこんな特殊な悩みを・・・


僕が散髪した時
簡単に「髪切ったんだ」
なんて、言ってくれるな


君が知らない苦悩がそこにある
僕が中学生の時だっただろうか
ある噂が流行った



NTTの時報サービス

普段は、ただ単調に時刻を報せるだけだが

大晦日から元旦に切り替わるその時は

「『あけましておめでとうございます』って言うらしい」


っていうもの



そんな訳ない。
胡散臭い事、極まりない。


ただ、この噂の巧いとこは

確かめる術は、誰もが持ってるのに、実はそれが難しいって所にある。


確かめるチャンスは、一年に一回、そして一瞬しかない

そして、そのチャンスは、お正月という大イベントの直前

確かめる事を、最も忘れやすい設定の日である事

だから、ほとんどの場合、確かめない確かめられない

だから嘘だと思っても、確かめて無いから、誰も完全否定出来ない


極めて巧妙に作られた噂だ


その完成度は、もはや美しいとすら言える





オマケに、ホントに確かめて

「おれ、確かめたぜ、聞いてみたぜ」


なんて言ってみた日にゃ



「コイツ、正月早々よっぽど暇なんだな」


って思われて、恥ずかしいっていう


ブービートラップ付き