18世紀以降の
クラシック音楽の移り変わりのなかで
美意識が大きく変わっている一つに
「調」の感覚が入ると思います。
宗教的な歴史の流れと
産業的な革命もありながら
音楽のあり方がポピュラーになったことと、
ピアノという楽器が
貴族だけではなく
一般市民の中でメジャーになったこともあって
より多くの楽しみ方が増えましたが
私はこの「調=キー感覚」は
重要なものだと感じています。
最近の音楽シーンは
世界的にも
だいぶごった返した感があって
お粗末な作品もあるのですが
歴史という時間をかけて
美しいものがたくさん残っている
クラシック作品は
骨董をみるように楽しいものだー
こちらはサン=サーンスのピアノ曲
「演奏会用エチュード」の中盤。
Fismollの減七和音の出現によって
不安定になるキーを臨時記号を用いて
異名同音にして
HのシャープからCのナチュラルへ変換。
このあとCdurとかいうめちゃ可愛らしい音になって
すぐにDdurへ落ち着くところ。
直後雷のようなGmollの重和音。
素早い転調でなんとなく即興性があるものの
ワルツで軽やかに展開していきます。
毎回この部分に差し掛かると
「サンサーンスめちゃイケメンやん」
と
日々称賛しているのです
全然転調しない曲。(瑛人の香水)
まあまあ転調する曲。(自分の曲)