★Duparc「L'invitation au voyage」と、芥川龍之介 | おいでませ

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高城香那のディレッタントの延長上ブログ

おはようございます(´∀`)

 

人生初の朗読会に行って来ました。

 

その中で大好きな芥川龍之介の

「沼」という短い物語が特に印象に残りました。

 

というのも、途中

「L'invitation au voyageの曲も...」という部分があって

 

朗読の方の解説によると

デュパルクの音楽のことだ、とのこと。

 

やっぱりね!?

 

スゼーが歌うアンリ・デュパルク作曲の「旅への誘い」。

 

デュパルクの歌曲は全部で12曲、

CD一枚で堪能出来ちゃいます。

曲数は少ないのですが

ロマン派後期の音楽で幻想的、

伴奏もメロディも美しいです。

本当に全部名曲。

私の家のどこかに

CDが眠っています...(*゚ー゚*)

 

私は当時20歳くらいでしたが

寝る前や、集中したいときに

良く聴いていました。

 

ずいぶん前ですが

ソプラノの方でしたが

伴奏したことがあります。

 

とても有名な

ソプラノ歌手のお弟子さんで

レッスンを受けましたが

怪しげな伴奏の部分は

「静かな水面や、霧のように」と

教えてもらったのを思い出しました。

 

はっきりと弾かずに、ぼやっと曖昧に。

でも音は正確に。

重音と、アルペジオ、間の取り方がポイント。

そんな感じでしょうか。

繊細な作品です。

 

詩はボードレールで

最愛の人との夢幻な甘い生活と、静寂に快楽、

美しい言葉が並んでいます。

 

芥川がこの曲を知っていることに

まず感動したんですが、

作品「沼」の世界観が

本当に音楽にぴったり。

 

昼か夜か分からない沼のほとりで

ぼんやりとした美しさ。

 

朗読では

映画鑑賞したような気分になりました。

 

私が普段している読書は

ただストーリーの内容だとか、

視覚として好きな文章や言葉を

探すようなものでしたが

朗読のように

声を出して伝えるのが

こんなに情報量が変わってくるのかと。

 

芥川龍之介の作品が好きなのは

言葉のリズムや色彩、情景が

どこか音楽の耽美を感じるところが似ていて

私は好きなんだなぁと。

 

すごく充実した時間を過ごせました。