変容。
私の住むところも札幌も同じ北海道なのだが、
やっぱり都会は違う。
自分が身も心もすっかり「おめ、どこから来たんだ?!」状態
であることをいやというほど確認した。
私の山出しルックはかなり浮いていた。
アウターは、マイナス仕様ジャンバーにニットキャップではなく、
おしゃれコートにロングブーツ、が基本なのである。
札幌までのバスでぐっすり寝て、ぼさぼさになった髪の毛を隠すべく
ニットキャップをかぶっていたのだが、あの服装に無頓着な相方さんにまで
「それかぶってるの変だから、とりなよ」と言われ、
実家の母からも「あんた服持ってないでしょ、なに着てるの?」と
電話がかかってくる始末(ほとんどの荷物はまだ実家に置いてある)。
おかあさん、私ももうすっぱだかで歩く程、若くないです。。。
そんなわけで、建物に入ったらすぐにマイナス仕様ジャンバーを脱ぐ
という涙ぐましい対策をするはめに。
心の中で「私だって実家に帰ればおしゃれコートもロングブーツも
あるんだい!」と叫んでいたことは言うまでもない
(ただしそれらは私の住む場所では役に立たない)。
そんな私にとって、札幌の町は異国と化していた。
マツキヨのレジで地下鉄の駅の場所を聞くと、
店員のおねえさんはこう言った。
「地下鉄乗っちゃうかんじですかぁ?」
柳原加奈子もびっくりの接客ぶりである。
日本語教師の資格を持つ身としては、「乗っちゃうかんじ」とは
いかなるかんじなのか、今すぐにでも業務を中断していただき、
そのような発言に伴われる感情についてじっくり伺いたかったが、
そうもいかず、とりあえずとまどいながら、肯定した。
なんとか会話は続き、私の必要とする情報は得られたのだが、
気分はボス缶コーヒーの宇宙人ジョージそのもの。
それにしても、マツキヨさん、社員教育大丈夫ですか?
そうかと思えば100円ショップ(煮大豆が買えた!近所のスーパーでは
乾燥大豆しかないので、6時間程茹でねばならず面倒なのだ)にて、
横にいた二十歳前後のカップルの男の子が
「おそろいの、買おっか」とか言って、なかよく色違いのマグカップを
選んでいた。
ただ隣に立っていただけなのに、あまりのかわいさに
思わず抱きしめたくなった。
これから一緒に暮らすのかなあ。
初々しいとはまさにこのことである。
変わっていくものもあれば、変わらないものもある。
だって生き物だもの。
それが生きてるってことだもの。