先日、2月7日にフジテレビで放映された映画、「そして父になる」 を観ました。

 これは、2013年公開の日本映画。

 福山雅治さん主演で、初の父親役を演じた。

 カンヌ国際映画祭コンペティション部門に出品され、上映後、約10分間のスタンディング・オべーションが起こり、出席していた同映画、監督の是枝さん、福山さんらは、感極まって涙を流した、という。

 映画は、ストーリーを簡単に言うと、子供を出産した病院で、出生時に子どもの取り違えがあった、という事。 その子どもを巡る夫婦や家族の心の葛藤、もう一方の家族との関わり合いを描く ・・・ というもの。

 「これは、困った問題だな ・・・ 」 と、私なんかは、映画を観る事そっちのけで、最初からずっと観ていた家内と 「話し」 になりました ・・・

 観た方の多くのご夫婦が、おそらく同じ事を考え、悩んだと思います。

 「もし、我が家の子どもが実は、違う夫婦の子だったら ・・・ 」

 「自分は、自分たち夫婦は、この問題にどう向き合い、解決して行くだろうか ・・・ 」 と。

 疑いもせず、6年間愛して育てて、一緒に過ごして来た子どもが、実は違う家の子どもだった ・・・ という現実。

 「このまま、何も無かったかのように一緒に暮らしていけば幸せなのか? ・・・ 」

 或いは、「将来の事を考えれば、元の親の所に戻すべきなのか? 」

 大人である自分たちの答えは? 子どもの気持ちは、どうなのか?

 なかなか、映画を観ている短い時間の中では、答えは、見つかりませんでした。

 家内と、一緒に観ていた息子にチラッと聞いてみようと思い、質問してみました。

 「もし、本当のお父さん、お母さんが、他にいるとしたら、そっちに行きたいか? ・・・ 」 と。

 即答、でした ・・・

 「行かないよ ・・・ 嫌だよ ・・・ 」 と ・・・ 。

 私は、涙が溢れそうになって来て ・・・ やっとの思いで、にこやかに 「そっか」 と言い、タバコを吸うフリをして、台所へ行きました。

 家の中でタバコを吸うときは、台所の換気扇の下なので ・・・ ^^

 タバコを吸ってるあいだ中、涙が止まりませんでした ・・・

 この13年間、息子は、私達夫婦の子どもで、良かったんだ ・・・ 幸せだったんだ ・・・ と思ったら、嬉しくてね ・・・

 映画の中のセリフの一つでは、「取り違えが起きた場合、ほぼ全てのご夫婦の方々は、実際の子どもと取り換えます ・・・ 」 という場面がありました。

 もし仮に、我が家でこの問題が起きたら、こんな風に、息子の言葉に泣けただろうか? ・・・

 今でも、色んな想いや考えがあり、簡単には答えが出せない重いテーマだったと思います。


 映画の映像をお借りしました。 公開時の予告編です。

 







 公開時、この作品を観て感動したというスティーヴン・スピルバーグが是枝監督と対談し、米映画会社のドリームワークスでリメイクする事が決定している、との事。

 アメリカ映画では、どんな感じになるのか、観てみたいです。




                                     では、また。