東日本大震災から丸一年が経ちました ・・・ 。

 この一年間、さまざまな事を考えたし、考えさせられました。

 復旧作業も進んでいる所もあれば、手つかずの所もまだまだ多くあるようです。

 しかし、壊れたものは直したり、或いは最悪、そのまま放置ということもできるでしょうが、原子力発電所から漏れた放射線だけは、どうにもなりません ・・・ 。

 空気中に飛散した放射性物質は、風で運ばれ、雨によって大地に降り注ぎ、作物や食物連鎖によってあらゆる生物の体内に蓄積される。 地球上のあらゆる場所で、その影響が及ぶ危険性があるわけです。

 放射線の種類によって 「半減期」 なるものがあるという事も、私は今回の震災事故で知る事になりましたが、放射性物質の事を知れば知るほど、こんなに恐ろしいものが、こんなに身近にあるなんて ・・・という恐怖感、そして、世界を見渡せば、どうにもならないこの現状に虚無感も覚えました ・・・ 。

 人類とは、あくなき未知への探求心や自身を向上させていく叡智が備わっていた生き物。 原始時代に火をおこす事を発見した時から始まり、今では、宇宙に出て行くまでになった。

 消費経済の上にのっとり、社会経済を営み、多くの人間が快適に便利に生活していくためには、膨大なエネルギー量が必要だった。

 石油、石炭、天然ガスなどの天然資源を使った動力システムや火力発電、そして風力、水力、太陽光などの自然エネルギーを利用した発電システム、バイオテクノロジーのエタノール燃料 ・・・ 。

 今でこそ、エネルギー源、エネルギーを生み出す方法は、幾つも存在しているが、第二次世界大戦後から間もない頃の世界は、新しく開発された原子力発電という、大きな流れに乗ってしまった ・・・ 。

 日本に於いても、第二次世界大戦前から、エネルギー自給率の低いこの国の現実に頭を悩ましていたわけで、貧しい暮らしから経済を成長・維持させるには、莫大なエネルギーを生み出してくれる 「モノ」 が必要だった。

 原子力発電は、まるで 「神様からの贈り物」 のように感じたのだろうか?

 原爆の悲劇は、その時だけは忘れてしまったのだろうか?

 その 「贈り物」 をしてくれた 「神」 は、原子炉内で化学反応によってできた 「核物質」 をどういう風に捉えていたのだろうか?

 「人類の破滅へのカウントダウンが始まってしまった」 と、思わなかったのだろうか? ・・・ 。

 
 悲しいかな、当時、原子力エネルギーには、多くの人間達が、明るい 「未来」 や 「希望」 を持ったのでしょう。

 日本に於いても、子供達が好きな漫画やアニメ、「鉄腕アトム」 や 「ドラえもん」 など、原子力を動力とする主人公達までも登場してきました ・・・ 。

 しかし、今では、「宇宙戦艦ヤマト」 の話しのように、イスカンダル星でもどこへでも行って、「放射能除去装置」 なんて物があるのならば、喉から手が出るほど欲しくなってしまった ・・・ 。

 漫画の中の世界だったはずなのに ・・・ 。


 起きてしまった事は、変える事はできない。 これから、どうしていけば良いのか?

 それを考え、乗り越えていく事ができるのも、人類だと思います。


 さて、音楽に参ります ・・・ 。

 今日の曲は、斉藤和義さんの 「ずっとウソだった」 。

 以前、斉藤さん自身が、どこぞのスタジオの片隅のような場所で録った、この曲の映像を取り上げさせて頂きましたが、今回のは、ライヴです。

 














       では、また ・・・ 。