「アクロス・ザ・ユニヴァ―ス (Across The Universe) 」 は、1968年にシングル用の曲として録音されたが、ポールの 「Lady Madonna」 にその座を奪われ、お蔵入りしていた曲。 1969年に発売されたチャリティ盤 「No One's Gonna Change Our World」 に収録され、その後、フィル・スペクターによって手が加えられ (コーラスやオーケストラをダビング) 、アルバム 「Let It Be」 (1970年リリース) に収録された。
ジョンとジョージは、散漫なセッション集を短期間のうちにまとめ上げたフィル・スペクターの仕事を高く評価しており、その後のソロ作品でもフィルをプロデューサーとして起用している。
しかし、ポールは、「ザ・ロング・アンド・ワインディング・ロード」 に加えられたオーケストラ・アレンジに強い不満を持つなど、フィルの仕事を評価しなかった ・・・ 。 裁判にしてでも、リリースを中止させる気持ちもあったが、契約では、もう1枚のアルバムまでプロデュースをお願いする決まりになっていたので、やむなく了承して、発売されたアルバムであったとの事。
この曲 「アクロス・ザ・ユニヴァ―ス」 は、レノン=マッカートニーの作品で、ジョンは、自作の詞の中で最高の作品の1つにあげている。
巧みな比喩を使いながら、宇宙の壮大なイメージと、その中の1個体の 「私」 の 「何ものも私の世界を変える事はできない」 という対比が、素晴らしく、哲学的でもあるジョン・レノンらしい魅力にあふれた詞になっている。
この曲を収録するアルバム作りのコンセプトは、元々は、「原点に返って、オーヴァー・ダブを排除したアルバム作りを行う」 というものだったが、オリジナル・テイク (イントロとエンディングに鳥の羽ばたきや、さえずりのSEが入っているもの ) は、アルバム 「Let It Be...Naked」 や 「Past Masters Vol.2」 で聴く事ができる ・・・ 。
映像は、ビートルズのメンバーの写真のスライド・ショー。
Let It Be (Dig)/Beatles

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では、また。